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東京23区 データで分かる区の実力

北区――少子高齢化と人口減少に悩む街が模索する「感性都市」の未来図

池田利道 [一般社団法人東京23区研究所 所長],小口達也 [一般社団法人東京23区研究所 上席研究員],東京23区研究所,フィルモア・アドバイザリー
【第13回】 2010年7月27日
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 北区と言えば、梅田を擁する大阪市北区の方が有名だが、東京の北区にも赤羽、王子、田端、十条など、老舗の伝統を持つ街が少なくない。

 区名の由来は、東京の北に位置するから。「安易に過ぎる」という声も聞こえてきそうだが、そう簡単に決まったわけでもない。「飛鳥山区」「城北区」「京北区」「赤羽区」などの候補が浮かんでは消え、浮かんでは消え、結局、「シンプル・イズ・ベスト」とばかりに「北区」に落ち着いたようだ。

とにかく区名が目立たない?
高齢化も相俟って、悩み多き北区

 北区の特徴として、まず第一に挙げるべきは、高齢化の進展である。65歳以上の老年人口比率は24.6%で、23区中最も高い。老年人口だけではない。50歳以上の「F3層」もトップ。「M3層」は第2位。逆に、働き盛りの「F2層」「M2層」(35~49歳)は、共に23区中最下位である。

 このため死亡率は、23区中第2位、出生率は21位、自然増加率は台東区に次ぐワースト2位。さらに、区外からの転入者が多い台東区と比べ、北区は社会増もさほど多くない。

 国勢調査による北区の人口は、1965年の45万2000人から2010年(東京都の推計人口)には33万4000人へと約12万人も減少している。この減少数は23区中最大であり、まさに「少子化、高齢化、人口減少」が深刻である。

 では、「働く場所」としてはどうだろうか。事業所数は20位、従業者数19位、完全失業率は8.2%とワーストワン。一世帯当たりの所得も足立区に次いで低い。

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話題の記事

池田利道 [一般社団法人東京23区研究所 所長]

一般社団法人東京23区研究所所長。東京大学都市工学科大学院修士修了。(財)東京都政調査会で東京の都市計画に携わった後、㈱マイカル総合研究所主席研究員として商業主導型まちづくりの企画・事業化に従事。その後、まちづくりコンサルタント会社の主宰を経て現職。

小口達也 [一般社団法人東京23区研究所 上席研究員]

一般社団法人東京23区研究所上席研究員。1978年より財団法人・東京都政調査会研究員、都市問題・自治体政策の研究に従事。87年より中央大学社会科学研究所・客員研究員、多摩地区の地域開発研究に従事。その後、フリーを経て現職。

フィルモア・アドバイザリー

2006年11月、海外機関投資家向けの独立系リサーチ会社として設立。現在は数値データのグラフ化・共有サイト「vizoo」、グラフ投稿サイト「Figit」の運営を行うほか、メディア向けにグラフを用いた特集記事等を配信。
フィルモア・アドバイザリー


東京23区 データで分かる区の実力

世界一の都市圏である東京。特にその中心となる23区は、データや知識を積み重ねると、それぞれの区が特徴や「区民性」を持ちながら、それぞれの土地に人やビジネスを惹きつけていることがわかる。そんな各区のデータを見ながら、歴史や周辺情報と共に、23区それぞれの特徴、「実力」を明らかにしていく。

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