
最低賃金を上げた韓国に
平均年収で抜かれた日本
「このバカやろう!最低賃金の引き上げなんかよりも大事なことがあるだろ!」
「最低賃金を引き上げると、経営が苦しい中小企業はバタバタ倒産して、日本経済はもっと悪くなるだろ!そんな基本的なこともわからないのか?」
2025年度の最低賃金(時給)について、中央最低賃金審議会の小委員会が過去最大の引き上げとなる全国加重平均で63円を引き上げ1118円とする目安をまとめた。これを受けて、ネットやSNSで「ブチギレ」る人が続出している。
「あれ? 確か日本は30年間、平均給与が上がってなくて韓国なんかにも抜かれているから最低賃金が上がることはいいことなんじゃないの?」と首を傾げる人もいらっしゃるだろう。
だが、激怒している人の多くは、日本が何をおいてもまずやるべきことは「減税」なので、最低賃金引き上げは状況を悪化させる「愚策」と考えているのだ。
しかも、そのような減税派の人たちが「醜い生き物」「工作員」などとディスっている石破茂首相がこんなことを述べたことで、坊主憎けりゃ袈裟まで憎いで、「最低賃金引き上げ」まで憎悪の対象になってしまった。
「政権として、ずっと言っている『賃上げこそが成長戦略の要』という基本的な理念や取り組みが着実に浸透し、成果を上げている。今後も賃上げ5カ年計画を強力に実行し、経営変革の後押しや賃上げ支援のため政策を総動員していく」
減税派の皆さんからすれば、石破首相は「財務省に洗脳された国賊政治家」なので当然、その人が力を入れている政策も「日本を崩壊させる悪政」になってしまったというわけだ。