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莫邦富の中国ビジネスおどろき新発見

政府の気まぐれ政策に翻弄される?
中国で巻き起こる土地の財産権問題

莫 邦富 [作家・ジャーナリスト]
【第275回】 2016年3月31日
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 住宅コミュニティを中国では「小区」と呼ぶ。時々「新区」と呼ぶ場合もある。たとえば、上海の古北新区だ。

 上海市長寧区の古北新区は改革・開放時代を迎えてからできた上海初の大型高級住宅街である。日本人をはじめ韓国人や台湾出身者などもこの街に住むのが好きだ。そのため、日本人村または台湾人村と呼ばれる場合もある。

 構内を歩いていると、前や後ろを行く人々が日本語や英語、ドイツ語、韓国語などを話しているのが聞こえる。南方訛りの共通語をしゃべっている台湾人にもよく出会う。国際的な雰囲気が色濃く漂っており、海外からきた人々は親近感を覚える。

 レストランを見ても、日本料理屋や台湾人が好む「小吃(中華風スナック)」をメニューにしている店やイタリアンレストランが多く、クリーニング店の看板にかかれている料金案内が日本語によるものであったりする。構内には英語を常用語とするインターナショナルスクールもある。

 古北新区の入口の横にあるカルフールは、数百店舗をもつ同社の中国販売ネットワークの中で売り上げが一位という不動の地位を誇っている。

 以前、このコラムで古北の魅力に触れたことがある。

 「古北新区に住んでいると上海の人に言えば、青山、白金台、広尾に住んでいる、と聞かされた東京人のように相手は目を見張る。……古北新区が持っているリッチかつ開放的な雰囲気は、それを求めている海外から来た多くの人を虜にした。私もそのなかの一人だ。古北にある優雅な喫茶店でウィンナーコーヒーを啜りながら、ここに自分の家もほしいものだと思った。」

 詳しくは「高島屋、ヤマダ電機……中国進出失敗の原因は本当に「反日」か」をご参照いただきたい。

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莫邦富(モー・バンフ) [作家・ジャーナリスト]

1953年、上海市生まれ。85年に来日。『蛇頭』、『「中国全省を読む」事典』、翻訳書『ノーと言える中国』がベストセラーに。そのほかにも『日中はなぜわかり合えないのか』、『これは私が愛した日本なのか』、『新華僑』、『鯛と羊』など著書多数。


莫邦富の中国ビジネスおどろき新発見

地方都市の勃興、ものづくりの精度向上、環境や社会貢献への関心の高まり…中国は今大きく変わりつつある。先入観を引きずったままだと、日本企業はどんどん中国市場から脱落しかねない。色眼鏡を外し、中国ビジネスの変化に改めて目を凝らす必要がある。道案内人は日中を行き来する中国人作家・ジャーナリストの莫邦富氏。日本ではあまり報道されない「今は小さくとも大きな潮流となりうる」新発見を毎週お届けしよう。

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