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知らないと損する!医療費の裏ワザと落とし穴

災害時の医療費は実質免除、
薬局は処方箋不要の特別対応も

早川幸子 [フリーライター]
【第114回】 2016年4月21日
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 4月14日、16日未明に続けて発生した熊本地震。その後も断続的に余震が続いており、被災した人たちは、さぞ不安な日々を送っていることだろう。

車中泊を余儀なくされている被災者も多く、エコノミークラス症候群で亡くなった方もいる。体調が優れなかったら無理をせず受診してほしい Photo by Takeshi Yamamoto

 今回の地震では、災害関連死も含めると4月20日の午後の段階で59名の死亡が伝えられている。また、土砂崩れや倒壊した建物の下敷きになるなどで、1100人を超える人が重軽傷を負っている。

 大きな災害のときは、ケガや病気をして医療を必要とする人が多くなるが、着の身着のまま避難して、身の回りのものを持ち出せないこともある。

 だが、災害時は医療体制も特別措置がとられるので、被災をして体調を崩している人は、お金の心配をしないで医療にかかってほしい。

健康保険証や所持金なしで
被災者は医療が受けられる

 ふだん、病院や診療所で医療を受けるとき、私たちは窓口で健康保険証を提示し、年齢や所得に応じてかかった医療費の1~3割を負担する。

 窓口で健康保険証の提示を求められるのは、医療費の請求先を確認するためで、病院や診療所は保険証で確認した健康保険組合に、患者の自己負担分を除いた、残りの7~9割を請求している。

 これが通常の医療費の仕組みだが、大きな災害が起きたときは、健康保険証や所持金を持ち出せないことを考慮して、それらがなくても、被災した人が医療機関や薬局を利用できる特別措置がとられることになっている。

 今回の熊本地震でも、厚生労働省は発災翌日の4月15日に、「災害救助法が適用された地域の被災者が受診した場合は、保険証やお金がなくても治療を受けられるようにしてほしい」という通知を関係各所に出している(PDF)。

 今回は、熊本県内全45市町村に災害救助法が適用された。この地域で暮らす人は、健康保険証がなくても、病院や診療所で、名前、生年月日、連絡先(電話番号)、加入している健康保険組合の名称を伝えれば、必要な医療が受けられる。

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早川幸子(はやかわ・ゆきこ) [フリーライター]

1968年、千葉県生まれ。明治大学文学部卒業。編集プロダクション勤務後、99年に独立し、以後フリーランスのライターとして女性週刊誌やマネー誌に、医療、民間保険、社会保障、節約などの記事を寄稿。現在、ダイヤモンドオンライン「知らないと損する! 医療費の裏ワザと落とし穴」、医薬経済社「ウラから見た医療経済」などのウェブサイトに連載中。13年4月から朝日新聞土曜版be on Saturday(青be)の「お金のミカタ」を執筆。「日本の医療を守る市民の会」発起人。


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