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岸博幸の政策ウォッチ

舛添都知事に辞めてもらうにはどうすればいいか

岸 博幸 [慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科教授]
【第34回】 2016年5月27日
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舛添氏は都知事として不適格

「セコい!」の一言に尽きる舛添知事。自分から辞める様子はありません
Photo:日刊スポーツ/アフロ

 舛添要一都知事の不適切な政治資金の使い方が連日話題となっています。一言で言えば「セコい!」に尽きるのですが、この事実だけからも、舛添氏は東京都知事には不適格であることが分かります。

 そもそも東京は日本の首都ですから、ニューヨーク、ロンドン、シンガポールや香港といったグローバル都市との都市間競争に勝ち残る使命があり、そのためには、国に先んじて改革を進めるくらいダイナミックな政策展開が必要です。しかし、セコい人間がトップを務めていては、それができるはずがありません。

 加えて言えば、もともと舛添氏は改革派ではありません。舛添氏が名を挙げたのは、第一次安倍政権で厚労大臣を務めたときの消えた年金問題への対応ですが、私が聞いている限り、対応の中身は政治主導で決めた訳ではなく、厚労省の官僚主導だったようです。その一方で、舛添氏は自分の配下である社会保険庁を公の場で罵倒し続けるという、上に立つ者としては疑問符を付けざるを得ないパフォーマンスで名を挙げた感があります。

 それは今も変わらず、都知事になってからの2年間でやったことといえば、オリンピックに向けて東京の28地域で再開発を進めているくらいで、東京の都市としての強化に不可欠な改革にはほとんど取り組んでいません。

舛添氏は絶対に自ら辞めない

 このように舛添氏は都知事として不適格であることが明らかであるにも拘らず、舛添氏が自ら都知事の職を辞することは絶対にないと思います。それは20日(金)の会見からも明らかです。

 この日の会見では、政治資金などに関する疑惑について“第三者の目で調査”という言葉を繰り返しました。しかし、政治資金規正法はいわゆるザル法であり、第三者が調査するまでもなく、舛添氏の政治資金の使い方は法律的にはセーフとなるはずです。ちなみに、仮に部分的に公私混同が認定されたとしても、その部分について政治資金収支報告書を修正して返金すれば済みます。

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岸 博幸 [慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科教授]

1986年通商産業省(現経済産業省)入省。1992年コロンビア大学ビジネススクールでMBAを取得後、通産省に復職。内閣官房IT担当室などを経て竹中平蔵大臣の秘書官に就任。不良債権処理、郵政民営化、通信・放送改革など構造改革の立案・実行に関わる。2004年から慶応大学助教授を兼任。2006年、経産省退職。2007年から現職。現在はエイベックス・マーケティング株式会社取締役、エイベックス・グループ・ホールディングス株式会社顧問も務める。

 


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小泉政権時代に竹中平蔵氏の秘書官を務め、数々の構造改革を立案・実行した岸博幸氏がテレビや新聞が決して報じない知られざる政治の裏側を暴きます。

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