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3分間ドラッカー 「経営学の巨人」の名言・至言

教師の生産性を上げるには学ばせるための監督よりも教えるための時間を与えよ

上田惇生
【第211回】 2010年9月21日
著者・コラム紹介バックナンバー
ダイヤモンド社刊
2520円(税込)

 「教師は教えているのではない。学ぶことを監督しているにすぎない」(ドラッカー名著集(7)『断絶の時代』)

 教わることとは、意味と理解にかかわることである。ドラッカーは、教わることと学ぶことを峻別して考えている。

 教わることは、知力よりも知覚にかかわることである。それは模範によって示される。ここにおいてこそ、教師が必要とされる。学ぶことが、ドリルの学習によって身につける自己完結的なプロセスであるのに対し、教わることは教師との相互的なプロセスである。

 優れた教師であれば、学ぶことの妨げにはならない。われわれがよい先生としているのが、この手の人たちである。しかし、彼らでさえ、本来は教えるために使うべき時間を浪費している。

 学ぶためのプログラムが開発されていない。われわれは、生徒が欲しているもの、すなわち学ぶために必要な道具を与えていない。その結果、教師に行なうべきことを行なわせられないでいる。

 教師は教えようとしている。だが実際には、彼らのほとんどが教えているのではなく、学ばせるための監督をしているにすぎない。

 必要なのは、教師が教えることに集中できるようにすることである。それがオックスフォード大学の個人指導制である。だが、18歳からでは遅い。そこで、ドラッカーは、学びのプログラムとしてeラーニングの発展に期待する。

 「教師の生産性を上げるには、彼らに教える時間を与えなければならない」(『断絶の時代』)

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上田惇生(うえだ・あつお) 

 

ものつくり大学名誉教授、立命館大学客員教授。1938年生まれ。61年サウスジョージア大学経営学科留学、64年慶應義塾大学経済学部卒。経団連、経済広報センター、ものつくり大学を経て、現職。 ドラッカー教授の主要作品のすべてを翻訳、著書に『ドラッカー入門』『ドラッカー 時代を超える言葉』がある。ドラッカー自身からもっとも親しい友人、日本での分身とされてきた。ドラッカー学会(http://drucker-ws.org)初代代表(2005-2011)、現在学術顧問(2012-)。

 


3分間ドラッカー 「経営学の巨人」の名言・至言

マネジメントの父と称されたドラッカーの残した膨大な著作。世界最高の経営学者であったドラッカーの著作群の中から、そのエッセンスを紹介する。

「3分間ドラッカー 「経営学の巨人」の名言・至言」

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