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「LINE」米国上場で
投資家が抱く期待と懸念

瀧口範子 [ジャーナリスト]
【第397回】 2016年7月8日
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米国市場で今年最大のIPOだが

 メッセージングアプリの「LINE」は日本では超有名だが、アメリカではテクノロジー業界を除いてほとんど知られていないサービスである。だが、近くIPOをするという件は、ビジネス業界はもちろんのこと、多くの個人投資家に行き渡っているところだ。

 それどころか、「今年最大のIPO」「今後のIPO市場を試す試金石」などと、大いに騒がれている。内容はよくわからないが、大きなIPOがいよいよ起こるという期待感によってLINEの名前が知られるところになっていると言えばいいだろうか。

 それでは、皮膚感覚としてLINEを知らないアメリカは、同社のIPOをどう予想しているのか。意見を調べてみた。

 結論から言うと、最大のIPOになるには違いないが、先行きは完全に明るいものではない、という意見が多い。ユーザーの伸び悩み、厳しい競合環境などが取りざたされているのだ。

 個人投資家向けメディアとして知られる「シーキング・アルファ」は、毎月のアクティブユーザー数は日本や東南アジアで増大しているものの、世界的に見ると成熟期に入っているとしている。これ以上の大きな数の拡大は望めないということだ。他の悲観的要素としては、中国が「センサーシップ」(通信規制)によってLINEを制限しており、これが競合のテンセントによる「WeChat」(ウィーチャット)による拡大を許していることも挙げている。

 さらに、フェイスブックはメッセンジャーや傘下のワッツアップで、アメリカおよび世界市場でシェアを拡大している。また、日本でのモバイルメッセージング自体が成長の頭打ちに直面している。などなど、並べ立てているのは、今ひとつ明るくない要素ばかりだ。

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瀧口範子 [ジャーナリスト]

シリコンバレー在住。著書に『行動主義: レム・コールハース ドキュメント』『にほんの建築家: 伊東豊雄観察記』(共にTOTO出版)。7月に『なぜシリコンバレーではゴミを分別しないのか?世界一IQが高い町の「壁なし」思考習慣』(プレジデント)を刊行。


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