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ニューロビジネス思考で炙り出せ!勝てない組織に根付く「黒い心理学」 渡部幹

ポケモンGOがうつ患者を世界中で癒やしている理由

渡部 幹 [モナッシュ大学マレーシア校 スクールオブビジネス ニューロビジネス分野 准教授]
【第54回】 2016年7月20日
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イスラエル首相もハマった!
ポケモンGOのすさまじい人気

 本連載「黒い心理学」では、ビジネスパーソンを蝕む「心のダークサイド」がいかにブラックな職場をつくり上げていくか、心理学の研究をベースに解説している。

うつで外出できずに苦しんでいる患者たちを次々に外出させることに成功した「ポケモンGO」。米国ではオバマ大統領の健康促進プログラムの成果を、たった1日で超えたとまで賞賛されている(写真は本文と関係ありません)

 このところ、テロやクーデター、都知事選挙など、国内外の重要な政治ニュースが相次いでいる。そういったシリアスなニュースが多い中で、ゲームアプリ「ポケモンGO」の熱狂的人気が世界を賑わせている。

 オーストラリア、ニュージーランド、そして米国でリリースされた本作品のニュースはすでに多くの人が目にしていることだろう。

 すでにヨーロッパの主要国でもリリースされており、アジアではシンガポールでもう使えるらしい。筆者の住むマレーシアでも、若い層を中心に、もう待ちきれないといった様子だ。シンガポール版をハッキングして使う者もあらわれているという(ただし、当然ながら地図にはポケモンは出ないが)。

 日本では今月中のリリースが予定されているようだが、この原稿を書いている時点ではまだのようだ。あまりの人気に米国ではサーバーが不安定になっているため、日本でのリリースにも慎重を期しているのもしれない。

 米国ではリリース1週間で、アプリとしては過去最大のヒットとなり、アクティブユーザー数ではツイッターを軽く抜いた。サーバーが不安定になるわけである。

 ポケモンを求めて、特定の場所に、夜中に人がたくさん集まる現象が多々起きている。その様子が一部ユーチューブ等にアップされているが、皆楽しそうで、まるでお祭り騒ぎだ。

 ポケモンを求めて夜中に人が集まっているのを、ドラッグ売買と勘違いした警官が警戒しつつ聴取にいくと、ポケモンGOのことを教えられ、その場でダウンロード、警官含めて皆で笑顔で写真に納まっている姿がアップされた。

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渡部 幹(わたべ・もとき)
[モナッシュ大学マレーシア校 スクールオブビジネス ニューロビジネス分野 准教授]

UCLA社会学研究科Ph.Dコース修了。北海道大学助手、京都大学助教、早稲田大学准教授を経て、現職。実験ゲームや進化シミュレーションを用いて制度・文化の生成と変容を社会心理学・大脳生理学分野の視点から研究しており、それらの研究を活かして企業組織にも様々な問題提起を行なう。現在はニューロビジネスという大脳生理学と経営学の融合プロジェクトのディレクターを務めている。代表的な著書に『不機嫌な職場 なぜ社員同士で協力できないのか』(共著、講談社刊)。その他『ソフトローの基礎理論』(有斐閣刊)、『入門・政経経済学方法論』、『フリーライダー あなたの隣のただのり社員』 (共著、講談社)など多数。


ニューロビジネス思考で炙り出せ!勝てない組織に根付く「黒い心理学」 渡部幹

この連載の趣旨は、ビジネスマンのあなたが陥っている「ブラック」な状況から抜け出すための「心」を獲得するために、必要な知識と考え方を紹介することにある。社員を疲弊させる企業が台頭する日本社会では、「勝てない組織」が増えていく。実はその背景には、マクロ面から見た場合の制度的な理由がある一方、日本人の持つ国民性や心理もまた、重要な要因として存在する。そうした深いリサーチが、これまで企業社会の中でなされてきただろうか。本連載では、毎回世間で流行っているモノ、コト、現象、ニュースなどを題材として取り上げ、筆者が研究する「ニューロビジネス」的な思考をベースに、主に心理学や脳科学の視点から、その課題を論じていく。あなたは組織の「黒い心理学」を、解き明かすことができるか。

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