ダイヤモンド社のビジネス情報サイト
今週もナナメに考えた 鈴木貴博

ローソンの「中国で1万店」目標は本当に可能か

鈴木貴博 [百年コンサルティング代表]
【第24回】 2016年7月22日
著者・コラム紹介バックナンバー
1
nextpage
日本国内では現在店舗数2位のローソン。中国進出は出遅れているように見えるが……

 ローソンが18日に上海で記者会見を開き、2020年までに中国の店舗数を現在の4倍に相当する3000店に増やすと目標を発表した。玉塚元一CEOはさらに「3000店を達成できれば、おのずと1万店が見えてくる」と、その先を見据えた店舗網拡張の方針を表明した。

 ローソンが中国に進出して20年。現在の中国での店舗数は上海、北京など4都市合計で750店程度だが、これを3000店、さらに1万店に増やすという目標をどう捉えるべきだろうか?

 それを検討するために、まずは現在の状況を整理してみよう。

中国市場ではシェア5.6%
店舗展開が遅れる日系コンビニ

 日本国内のコンビニ店舗数は約5万5000店。首位のセブン-イレブンが1万8000店超、2位のローソン、3位のファミリーマートが1万2000店超と大手3社で市場の大半を占める。ちなみに4位のサークルKサンクスはファミリーマートと統合される予定なので、それが実現した段階で2位と3位は入れ換わる。

 さて、サークルKサンクス統合後の上位3社の業界寡占度は実に89%。コンビニは規模の効果が強く効くビジネスということが、この数字からもよくわかるだろう。

 一方で、中国にはコンビニは8万3000店。うちセブン-イレブンが約2240店、ファミリーマートが1630店でローソンは750店と、ローソンは日系3強の中では出遅れているのが現状だ。

 この状況からローソンと日本のコンビニが抱える問題が見えてくる。

 症状として見れば、市場ポテンシャルと比較して店舗展開が圧倒的に遅いこと。3強の市場寡占率の数字が合計しても市場全体のわずか5.6%で、市場の大半は中国のコンビニが押さえていることがわかる。

1
nextpage
関連記事
スペシャル・インフォメーションPR
クチコミ・コメント

DOL PREMIUM

PR
【デジタル変革の現場】

企業のデジタル変革
最先端レポート

先進企業が取り組むデジタル・トランスフォーメーションと、それを支えるITとは。

経営戦略最新記事» トップページを見る

最新ビジネスニュース

Reuters

注目のトピックスPR

話題の記事

鈴木貴博 [百年コンサルティング代表]

30年のキャリアを誇る経営戦略コンサルタント。情報分析や業界分析に強く、未来予測やイノベーション分野が得意領域。一方で雑学にも強く、経済エンタテナーとして各方面に寄稿。経済クイズ本『戦略思考トレーニング』シリーズは20万部を超えるベストセラー。マスコミ関係者の地下クイズ集団『夜会』のメンバーとしても活躍。


今週もナナメに考えた 鈴木貴博

経済誌をにぎわすニュースや日常的な経済への疑問。そのときどきのトピックスについて経済の専門知識を縦軸に、社会常識を横軸において、ナナメにその意味を考えてみる。

「今週もナナメに考えた 鈴木貴博」

⇒バックナンバー一覧