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「コンビニ3強」の覇権争い激化で
日本のライフラインが壊れる理由

竹本遼太 [三井住友トラスト基礎研究所 副主任研究員]
2016年4月19日
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高齢化に単身・共働き世帯の増加
コンビニ需要が急増する背景

少子高齢化が進む日本で、コンビニは今や国民の生活になくてはらないライフライン。「コンビニ3強」と言われるセブン、ファミマ、ローソンの覇権争い激化は、コンビニ勢力図に何をもたらすか

 日本全国に5万5000店以上も張り巡らされたコンビニ店舗網。生活インフラとして、今後様々な活用が期待されている。前回は、そんなコンビニへ徒歩でアクセスすることに不便を感じている“コンビニ難民”の現状について解説した。今回は、コンビニこそが超高齢社会の課題解決に一役買うという理由を説明するとともに、このところ動きの激しい大手コンビニ各社の動向についても紹介したい。

 世界の中でも高齢化先進国である日本において、今後想定される人口動態および世帯構成の変化のうち、コンビニ需要の拡大につながると考えられるのは次の3点だ。

(1)高齢者、特に後期高齢者の増加

 国立社会保障・人口問題研究所(以下、社人研)の将来推計(2012年1月時点)によると、これから約20年後の2035年には、全人口の3人に1人が65歳以上の高齢者、さらに5人に1人は75歳以上の後期高齢者となる。高齢化に伴ってクルマの運転が困難になれば、次第に生活圏は自宅周辺の狭い範囲に限定されるようになるだろう。結果として行動範囲が縮小するため、自宅近辺で用事を済ませることができないことに不便を感じる人が続出すると思われる。

(2)単身世帯の増加

 核家族化や非婚化といった流れを受け、単身者がさらに増加すると見られている。社人研の世帯数予測(2013年1月時点)でも、全世帯に占める単身世帯の割合が高まると予想されており、特に65歳以上の単身高齢者数は、2010年の498万人から2035年には762万人へと、顕著な増加が見込まれる。単身高齢者に限った話ではないが、大型スーパーに週末出かけて食料品をまとめ買いするといったニーズは低下し、その日その日に必要なものを小口で買うようになると考えられる。

(3)共働き世帯の増加

 女性の労働参加・社会進出の拡大を背景に、かつての専業主婦世帯を中心とするファミリー層から、共働き世帯中心へと生活スタイルがシフトしている。実際、自営業者を除いた共働き世帯数は、2000年の945万世帯から2015年には1126万世帯へと181万世帯も増加。一方、夫が被雇用者で妻が働いていない(仕事探しもしていない)いわゆる専業主婦世帯は、この間889万世帯から681万世帯へと208万世帯も減っている。共働き世帯が平日の昼間に街中へ買い物に出かけたり、役所に行って行政手続きをしたりすることは難しく、行動時間には制約が多くなると言える。

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竹本遼太 [三井住友トラスト基礎研究所 副主任研究員]

1981年生まれ。京都府出身。東京大学工学部卒業、東京大学大学院情報理工学系研究科修了(数理情報学専攻)。2006年野村證券入社。研究員・クオンツアナリスト・エコノミストとして債券市場や日本経済に関する調査研究に従事し、12年三井住友トラスト基礎研究所に入社。現在、副主任研究員として「都市と不動産」に関する調査研究業務を行う


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