創続総合研究所

忘れた頃に訪れる相続税調査は「8割がNG」

相続税にも調査がある。申告後1年以上経って、忘れた頃にやって来るから油断ならない。恐ろしいのは、調査が入れば8割以上の確率で非違(=誤り、違反)が指摘されていることだ。結果として重加算税を賦課されることも多い。相続税調査は一生のうち何回もあるものでないが、課税対象者が増えているだけに、どんなものなのかは知っておきたい。

調査は年間1万件以上
8割が指摘を受ける

 相続は一生のうちに何度も経験するものではないとはいえ、相続税の課税対象者は増えている。つまりは、相続税調査の対象者も増えているということだ。

「平成26事務年度における相続税の調査の状況について」(国税庁)に基づいて作成
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 国税庁発表のデータ「平成26事務年度(注1)相続税調査の実績」では、相続税の実地調査件数は1万2406件。

 そのうち、申告漏れなどの非違(=誤り、違法)が見つかった件数は1万151件であり、その割合はなんと、81.8%にも上る(右の図参照)。
※参考:KaikeiZineの記事

 しかも、申告後1年以上経って、忘れた頃にやって来るから恐ろしい。

 とはいえ、多くの人は「何も隠していないから何も出てこない」と思い込んでいる。だが、調査官から思わぬ指摘を受けて度肝を抜かれることが多いようだ。

 相続税調査では、どんなことを重点的にチェックするのだろうか。

 基本的には、事前に税務署や国税局で申告書や提出資料などの内容を入念に検討し、実地調査ではどこを重点的に調べるかが、あらかじめ決められているのだ。

 じっさい、プロがとことん調べてから実地調査に来るのだから、素人が1人で調査に対応するのはかなり大変だ。税理士でも場数を踏んでいる人は少なく、圧倒的に調査官のペースが優位なのだ。



注1 2014(平成26)年7月~2015(同27)年6月。税務に関する事業年度は、毎年7月から翌年6月

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宮口貴志[KaikeiZine編集長]

税金の専門紙「納税通信」、税理士業界紙「税理士新聞」の元編集長。現在は租税研究会の事務局長を務める。
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