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小宮一慶の週末経営塾

良い経営者はメモを取りながら人の話を聞く

小宮一慶
【第45回】 2016年8月13日
著者・コラム紹介バックナンバー
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なぜメモを取るといいのか?

 前回は「嫌な上司」の下についたときの部下としての心得をお話しました。決して腐らず、実力を高めながら目の前の仕事に集中して誰の目にも分かる結果を出すこと、正しい価値観を持つための勉強を続けることで、嫌な上司と働いている期間も自分を磨くことができるという結論でした。

小宮一慶
小宮コンサルタンツ代表

 では自分が「良い上司」、その先の「良い経営者」になるためには、何をすればいいのでしょうか。

 今からすぐできる簡単な方法があります。それは人の話を聞くときには「メモを取りながら聞く」ということ。メモを取ることは二つの意味で重要な習慣です。

 まず記憶力に自信がある人でもメモを取れば、耳で聞き、目で見て、手を動かして覚えることになるので、より深く記憶に刻むことができること。耳で聞いただけでは間違えやすい数字も正確に覚えることができます。書くという行為により、自身の脳の中のデータベースに情報が正確に格納されやすくなるのです。

 万が一忘れてしまっても、同じ人に再度教えてもらうという手間をかけずに済みます。だから多くの人は入社時から、仕事の説明を受けているときはメモを取るように指導されたはずです。

 もう一つ重要なのは「価値の高い情報を得ている」という気持ちを、メモを取るという行為を通じて相手に伝えられることです。情報を教えてくれた上司や先輩に「勉強熱心で感心なやつだ」という良い印象を与えることができます。

 1対1の場に限らず、ミーティングや打ち合わせの時もメモを取ることで、前向きな姿勢をアピールできます。また上司や先輩に仕事上のミスや改善点を指摘されたときは、同じ過ちを繰り返さないためにも、またその気持ちを相手に伝えるためにも必ずメモを取るべきです。しっかりメモを取ることは、相手の言っていることを認めているということになるのです。

 ではメモを取るのは、上司や先輩といった自分より上の立場の人の話を聞くときだけでいいのでしょうか。

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小宮一慶

京都大学法学部卒業。米国ダートマス大学タック経営大学院留学(MBA)、東京銀行、岡本アソシエイツ、日本福祉サービス (現、セントケア)を経て独立し現職。名古屋大学客員教授(平成26年度後期)。企業規模、業種を超えた「経営の原理原則」を元に、幅広く経営コンサルティング活動を行う一方、年100回以上講演を行う。『ビジネスマンのための「発見力」養成講座』(ディスカヴァー21)など著書は100冊を超え、現在も経済紙等に連載を抱える。


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経営課題を抱えて日々悩む経営者に向けて、数々の企業経営者に伴走してきた経営コンサルタントの小宮一慶氏が課題解決の「ヒント」を提供。どんな業種にも通じる経営の原理原則をおさえながら、経営者はどうあるべきか、実際の経営現場で何を実行すべきか、を語る。

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