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40代からの人生の折り返し方 野田稔

良い会社だがやりがいがない、40歳で転職すべきか

野田 稔 [一般社団法人 社会人材学舎 代表理事]
【第35回】 2016年8月15日
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 今回も、寄せられた相談に答えていきたいと思いますが、少々特殊なケースについて議論していきたいと思います。

 一見すると、何不自由なくとても恵まれた境遇のように見える方ですが、それでもなお深い悩みを抱えられています。キャリアというものは、どのような方にとっても大切です。それだけに一度悩みのループに入ると、なかなか抜け出すことができなくなります。時には大きく視点を変えてみることが必要になります。

海外の大学院でMBAを取得
子育てにも寛容で給料もいい会社だが……

子育てに寛容で給料もいい。人間関係もいい。周りもうらやむ会社で働いているものの、やりがいがない場合、どのような選択をすべきでしょうか

 「私は今年40歳になる女性です。大学院を出て、外資系企業に約2年勤めた後、某大手電機メーカーに転職しました。その会社では、海外の大学でMBAを取得させてもらい、その後結婚し、2人の子どもの出産を経て今に至っております。

 留学して5年以内に辞めた場合は留学費用を会社に返すように言われていたのですが、その5年も経ち、今自分がこの会社に残るべきなのか、それとも転職すべきなのか悩んでいます。

 今の部署は保守的で、女性でマネジメントの上位に行った人はおらず、私自身もそこまで重要なポジションを与えられておりません。また仕事量もほどほどに抑えられており、子どもの発熱など、急な呼び出しがあったとしても自身で対処できるくらいになっています。しかし一方でやりがいがない、というのが実感としてあるのも事実です。

 子育てにフォーカスした場合、ほぼ完璧な環境にいると思います。人間関係も良く、こんなパフォーマンスでこれくらいの給料をもらっていいのだろうか、と思うこともあります。

 しかし、MBAを取得しているからか、大手商社やメーカー、IT企業などさまざまな企業からヘッドハンティングの話をいただく機会が多く(月に1~2社)、そちらに行った方がいいのではないか、と思うこともしばしばあります。誰もが羨む企業や、新規事業部長など、驚くほど高いポジションをオファーされることもあります。

 自分で転職活動を一切していない現在でこの状況ですので、きっと転職活動を始めれば、さらに幅広いチャンスをつかめるのではないか、と思っております。

 しかし、現在のような平社員は嫌だけど、だからと言って高いポジションを求めれば子育てにかけられる時間が少なくなるのではないか? そもそも転職してすぐに毎日5時帰りで大丈夫なのだろうか? と逡巡してしまい、結局転職活動を始めるに至っていません。

 年齢的にも今年40歳になってしまうため、そろそろ方向性を決めなければ、と思うのですが、忌憚のないご意見をいただければ、と思っております。」

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野田 稔 [一般社団法人 社会人材学舎 代表理事]

明治大学専門職大学院グローバル・ビジネス研究科教授/株式会社リクルートホールディングス リクルートワークス研究所 特任研究顧問。野村総合研究所、リクルート社新規事業担当フェロー、多摩大学教授を経て現職に至る。日本テレビ系列「ズームインスーパー」、NHK総合「経済ワイドビジョンe」「Bizスポワイド」、NHKEテレ「仕事学のすすめ」などメディアでも活躍。主な著書に『組織論再入門』『中堅崩壊』(以上ダイヤモンド社)、『二流を超一流に変える「心」の燃やし方』(フォレスト出版)『企業危機の法則』(角川書店)など多数。


40代からの人生の折り返し方 野田稔

40代は時計で言えば、ちょうど昼の12時を回った人生の午前中が終わったばかりだ。人生折り返し、1日に例えれば、午後をいかに過ごすか。黄昏が訪れる前に上手に人生を折り返す方法をこの連載では考える。

「40代からの人生の折り返し方 野田稔」

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