今いくら貯蓄すべきか一発で分かる「人生設計の基本公式」現役時代に収入のうちどれだけを貯蓄して老後に備えるといいのか

お金のプランニングで何が大切か?

 人生を計画し、特にお金のプランニングを立てる上で何が大切か。筆者は、お金の運用を専門としているので、「運用方法が大事だ」、「長期投資こそが大切だ」といったことが言えると好都合なのだが、残念ながら、最も大事な要素は「運用」ではない。

 どうやって稼ぐか、という別の大問題を除くと、お金の人生設計にとって最も大切なのは、「異時点間の支出の配分」だ。端的に言って、今稼いだお金を、いくら使って、いくら貯めるかの意思決定である。

 老後のお金の問題などについて、「老後にはいくら必要ですか?」と漠然と聞いて、大きな金額に不安を覚えて、むやみにリスクを取る資産運用に走る方がいるが(リスクの高い運用は概して言うと手数料も高く、金融業者のカモになる)、こうした問題について、冷静に考える方法論を持っておくといい。

 読者の中には、お盆休みを取っておられる方も多かろう。今回は、マネープランニング、ひいては人生設計を考える上で有用な、筆者が「人生設計の基本公式」と呼んでいる公式を一つご紹介しよう。

人生設計の基本公式

 さっそく公式をご紹介する。数式が出てきただけで身構える方がいらっしゃるかもしれないが、基本的にはただの分数であり、四則計算で簡単に答えの出る式なので心配しないで欲しい。