東アジア地域では北朝鮮や中国を中心に地域の不安定や安全保障上の脅威に繋がりかねない多くの「不確実性」が存在する。外交安保政策の基本はこれらの不確実性をきちんと認識することから始まる。
そして不確実性に的確な対応をしていくことができれば地域は安定していく。事態が展開した時には、場当たり的な対応をするのではなく、不確実性を直視し、政策を練ることが重要だ。
朝鮮半島を揺るがす
「四つの不確実性」
朝鮮半島情勢では、北朝鮮に対する効率的な経済制裁が効き、北朝鮮が非核化の交渉に出てくるのか、あるいは引き続き核・ミサイル実験を続けていくのか。これが最大の不確実性だ。
多くの専門家は、北朝鮮が核ミサイル開発をここまで行った以上、北は自分たちが攻められない保証として核を持ち続けるに違いない、カダフィのリビアやサダム・フセインのイラクなど、核を持たなかったから滅びた国が多いことを認識しているはずだ、と結論付ける。
しかし、過去を振り返って考えてみればどうか。