2018年は昨年以上に地政学リスクが深刻になる可能性が高い。昨年1月に就任したトランプ大統領の米国は世界の中での指導力を大きく低下させた。同時に米国の「力の空白」が新たな国際社会の脆弱性を生んだ。今年はそのような脆弱性が、「現実の危機」につながるリスクがあちこちにある。

米第一主義で「力の空白」
米国を軸の国際秩序崩壊のリスク

 米国の政治的混乱は一層深刻化するのだろう。

 本格化しているモラー特別検察官による「ロシアゲート」の捜査は、トランプ大統領周辺に及んでいくと予想される。

 現段階ではロシアによる選挙介入への共謀や 司法妨害について、トランプ大統領の弾劾に繋がるような直接的な証拠が出てくるとは想定されていない。

 しかし、トランプ大統領の子息トランプ・ジュニア氏や娘婿のクシュナー大統領上級顧問など家族に捜査が及び、起訴される可能性は排除されてはいない。

 仮にトランプ氏が大統領権限を行使し、このような人々を恩赦するといった事態にまでなれば、トランプ大統領の政治的立場は著しく弱まるだろう。