国際社会で活躍するための英語、と聞くと、“ネイティブ並みに流暢で、ハイレベル”といったイメージを持っている人が多いのではないだろうか。「グローバルエリートが使う英語も、実は高校までの英語とさほど変わりません。ただ、ちょっとしたコツは必要です」。そう話す新条正恵氏は、外資系銀行でヴァイス・プレジデントとして世界の金融エグゼクティブと仕事をした経験を持つ。英語が必要なビジネスパーソン向けのコツを『ドクター・ヴァンスのビジネス・プロフェッショナルが使うパワー英単語100』から紹介する。

ビジネスで使う英語を
難しく考えすぎていませんか?

 ビジネスで使う英語というと、普通の日常会話とは全く違うもの、と考えている人があまりにも多いことに驚きます。もちろん、企画会議や戦略会議などで使われる英語は難しいこともありますが、オフィス内でのほとんどの会話に難しい話はありません。それは日本のビジネスシーンでも同じではないでしょうか?

 では、例えば具体的にどのくらいの英語力が必要かと言うと、単語レベルでは2000~3000単語くらい、難しい文法も必要ありません。ちょうど日本の高校卒業レベルくらいが、ビジネスで必要とされる英語レベルの基本なのです。

 しかしそれだけでは、少し物足りないと感じる場合もあるかもしれません。それが、高校英語+αの「+α」の部分なのです。この連載では、この「+α」に着目し、日本人がビジネス英語を習得するためのコツをご紹介していきます。

 日本人が英語でビジネスをする時に難しいと感じるポイントは、次の5つを習得することで、克服できます。

1. シンプルに伝えること
2. 多様な発音に慣れること
3. 業界用語を使いこなすこと
4. 英語思考で考えること
5. 英語の反射神経を高めること