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トップアナリストが語る住宅市場の真実
「本当の底打ちは1年半後。今の注目地は
東京下町の“3Kエリア”だ」

――石澤卓志・みずほ証券チーフ不動産アナリストに聞く

2007年後半まで「ミニバブル」に沸いた日本の住宅市場は、サブプライム問題の顕在化やリーマンショックに端を発する世界危機によって、暴落した。そんな住宅市場が、昨年中盤以降回復を始め、直近ではいよいよ「底を打った」と言われている。巷には、底値買いを狙って住宅を物色しているサラリーマン世帯も多くなった。では、今は本当に「買い時」なのか? 不動産分析の第一人者として名高い石澤卓志・みずほ証券チーフ不動産アナリストが、徹底解説する。(聞き手/ダイヤモンド・オンライン 小尾拓也、撮影/宇佐見利明)

石澤卓志
いしざわ・たかし/みずほ証券金融市場グループ金融市場調査部チーフ不動産アナリスト。慶応義塾大学卒業後、1981年日本長期信用銀行に入行。長銀総合研究所主任研究員、第一勧銀総合研究所上席主任研究員を経て、2001年より現職。国土交通省、通産省、経団連などの委員や、国連開発機構技術顧問、上海国際金融学院客員教授などを歴任。精緻な分析に定評がある。

――世界的な不況によって暴落した住宅市場が、いよいよ「底を打った」と言われている。最近は、底値買いを狙って住宅を物色しているサラリーマン世帯も多くなった。今は本当に「買い時」なのか?

 東京のマンション市場は、ピーク時から販売価格が2~3割も下がったため、昨年5月頃から契約率が回復している。「都心からの距離が20Km以内」「価格が3000万~4000万円程度」といった物件が、昨年後半からよく売れているようだ。

 日本人は持ち家思考が強いこともあり、価格下落を睨んで「そろそろ買い時だ」と購入に踏み切った人も多いのではないか。それが昨今の契約率の増加につながっていると思われる。

 だが実は、住宅価格の本当の底打ちはまだ先になる可能性が高い。私は、あと1年半程度かかると見ている。

――住宅価格はまだまだ下がり続けるということか?

 もちろん、一部では需要が本格的に戻り始めたエリアもある。

 たとえば、台東区、江東区、葛飾区、墨田区などの城東エリアでは、比較的安いマンションの大量供給が始まり、販売数が増え続けている。

 一部の富裕層のニーズとはいえ、ブランド力のある高級物件も売れている。世田谷区二子玉川園の「二子玉川ライズタワー&レジデンス」は平均坪単価が約370万円、港区麻布台の「麻布台パークハウス」に至っては平均坪単価がなんと約600万円超だ。マンションと神社を一体開発した「パークコート神楽坂」のように、ユニークな高級物件にも注目が集まっている。

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