「うつ病で4度休職したサラリーマンが復職に挑む!うつ病サラリーマンの復職日記」、こんなタイトルのブログを見つけた。書き手は大手通信会社子会社に勤務する“じょこきちさん”(34歳)だ。

 じょこきちさんは、2003年にうつを発症し、その後4年間にわたって4回休職を繰り返している。現在は復職し、無事に勤務を続けているそうだ。

 驚くのは2年前に始めたそのブログが、病気療養中も含め、かなり頻繁に更新されていることだ。しかも日記を読み進めていくと、日を追うごとにあきらかに内容が変わっていくのがわかる。じょこきちさんの心に、少しずつ平穏と力強さが生まれていくようなのだ。

 「日記を書くことには、うつを克服(または予防)するための、大きなヒントが隠されているのではないだろうか」

 そう思った私は、さっそく彼に取材を申し入れた。じょこきちさんは、復職したばかりでお忙しかったにもかかわらず、「メールでのインタビューなら」と快く引き受けてくださった。

納期が借金返済
期日に思えた

 彼が勤務していたのは、コンピュータ関連製品の製造現場の管理部門。2003年当時は、ITバブル崩壊の余波が広がり、業界にはリストラの嵐が吹き荒れていた。人員が削減されたあとは、当然ながらその分の仕事が残った人間にのしかかってきた。当時の様子について、彼はこう語る。