【第16回】 2008年02月22日
「休むのが怖い症候群」のための、うつにならない休み方
~ 専門家は語る(筑波大学社会医学系教授 松崎一葉氏)【後編】~
「毎日、忙しくてどうしようもない」「社内では頑張り屋という定評がある」。
そんなあなたにいきなり質問。最近の自分を振り返ってみてほしい。下のような項目は該当しないだろうか。

「身に覚えがある……」と思った人。もしかしたら、あなたは「休むのが怖い症候群」かもしれない。このままいくと、うつを発症する可能性がおおいにある。
1人が休めばみんなが困る?
「休むのが怖い」ビジネスマンが増えている――こう指摘するのは、精神科産業医で筑波大学社会医学系教授の松崎一葉氏だ。
「1人が休めばみんなが困る。昔から、日本の企業にはそんな“運命共同体幻想”ともいうべき風潮が色濃かった。それに加え、最近は会社と個人の絆が弱くなったことから、『いつ切られるかわからない』という不安が増大しています。おまけに、技術革新や情報化のおかげで、あらゆる分野でスピードが要求されるようになった。おかげで、深夜残業でへとへとになりながらも、休むに休めない人が多くなっているのです」
毎晩遅くまで仕事をし、帰宅すると時計の針は12時を回っている。それから熱いお風呂に入り、ベッドにもぐりこんでも、せいぜい眠れるのは5時間くらい。人によっては、仕事のことが頭から離れず目が冴えてしまうので、アルコールをあおる。あるいは、起き出してタバコを吸う。立て続けに、2本、3本……。
これでは体に負担がかかるのも当然だ。ほどなく頭痛やめまい、腹痛、生理痛、吐き気、下痢、寝汗、動悸といった身体症状が現れる。ほうっておくと今度はストレス性の胃潰瘍や十二指腸潰瘍、過敏性大腸炎、高血圧を発症。
じつはこの時点で、体だけでなく脳も悲鳴を上げているのだが、気づかずにいると、今度は本格的な精神症状のサインが出てくる。注意力が落ち、ミスが増える。生活が不規則になる。そのうち、深刻なゆううつ感、悲哀感、不安感にさいなまれる。はては、「いっそ死んでしまいたい」などと思うようになる――。
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著者プロフィール
- 西川敦子
(フリーライター)
1967年生まれ。上智大学外国語学部卒業。編集プロダクション勤務を経て、独立。週刊ダイヤモンド、人事関連雑誌、女性誌などで、メンタルヘルスや介護、医療、格差問題、独立・起業などをテーマに取材、執筆を続ける。
この連載について
うつをきっかけに、生き方や働き方を見つめ直した人々にフォーカス!うつに負けない、うつを乗り越えるための知恵と活力を探っていく。
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