【第2回】 2009年04月23日
省エネ技術のオールジャパンが作った
日本版“グリーン革命”のバイブル
経団連、経済産業省が音頭をとって、「世界省エネルギー等ビジネス推進協議会」という業界団体が設立された。既に、69の日本有数の企業・団体が加盟している。2月にはインドのバンガロール、3月にはカリフォルニアで積極的なプロモーションが行われた。また、ウォールストリートジャーナルほかの英字紙に意見広告を掲出した。今回は、その意義について考えてみたい。
前回見たように、日本の環境技術を世界に売り込むことには、大きな商機がある。ここでいう環境技術とは、おおまかに、①水や大気の浄化のような公害対策のための環境技術、②新エネルギーのための技術・システム、③省エネのための技術・システムに分かれる。
先進国のニーズ、新興国のニーズと、技術に対するニーズは地域によってそれぞれ異なっており、例えば、欧米のグリーンニューディールでは、②の新エネルギー(再生可能エネルギー)に力点が置かれており、中国、インドなどの新興工業国では、①のいわゆる環境対策技術に近々のニーズがある。
日本企業は、①、②、③のいずれの分野でも、広範な技術を有しているが、省エネ技術の分野で、この度、オールジャパンとも言える業界団体が結成されたのは興味深い。
同協議会の事務局長、菅沼希一氏に話を聞いた。同氏によれば、従来から環境の分野では日本の政府と企業の連携で、ODAといった国際協力が行われてきたが、国際貢献のアプローチでは、経済的な基礎を欠くため、継続性がなく、事業としての拡がりを見ることが難しかったという。
新興国の経済成長や、資源制約による環境技術へのニーズの高まりによって、本分野でも、いよいよビジネスベースでの展開が可能になってきた。当然、各企業とも、それぞれのグローバル戦略に基づいて、それぞれに営業活動を展開している。しかしながら、環境分野では法規制などのいわゆる非関税貿易障壁が多々あり、一企業での対応が難しいこと、また、照明や空調といった個別のパーツによる提案ではなく、パッケージとなった一つのソリューションとしての提案が有効なことが、今回の協議会の結成の意義だそうだ。
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著者プロフィール
- 福井エドワード
ブラジル・サンパウロ生まれ。幼少を米国シアトルで過ごす。東京大学法学部卒。イェール大学 MBA。建設省(現・国土交通省)、米大手VCのアクセルパートナーズ(サンフランシスコ)、みずほ証券投資銀行グループ等を経て、2004年からプライベートエクイティ投資コンサルティング会社ルビーインベストメントリサーチ。国内外の人脈を生かし、環境・エネルギー分野で精力的な活動を展開している。1月に発足した低炭素経営研究会の幹事も務める。現在参加企業を募集中。
◎同研究会に関するお問い合わせはこちら
この連載について
オバマ政権の“グリーンニューディール”で、世界の環境ビジネスは飛躍のチャンスを得た。環境技術大国の日本がこの機を逃す手はない。環境投資の最前線で活躍する筆者が、商機の在りかを探る。
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