【第6回】 2008年11月06日
妻を一人にしてやる「気づかい」ができるか?
「あんな妻の姿を見たのは初めて、本当にショックでした」
相談者は35歳の誠実そうなサラリーマン。勤めている会社は名の知られた大手企業。なかなかのイケメンでもある。つまり、まわりの誰もが素敵な旦那さんだというだろう男性。その妻の幸せを疑う人も少ない。彼自身も愛妻家を自認している。
昨年、初めての子どもが生まれ、幸せな家庭生活を送っていた。彼は、妻も幸せなのだと思っていた。ところが、違っていたようだ。
“理想的な妻”が突然キレた
「先日、家族で温泉に行ったんです。海辺の温泉で、おいしいお寿司屋さんもあるし、恋人時代に何度かデートした思い出の場所で、妻も娘が生まれてから子育てで忙しかったから、気分転換にいいかなと思ったんです。
行く途中で渋滞に引っかかって、30分くらい、ノロノロと進んでいたら娘が泣き出したんです。
しばらく、妻があやしていたんですがいきなりクルマに積んでいたクッションを娘にバンバン叩きつけながら『うるさい! 黙れ!!』と叫び出したんです。僕もビックリして、娘を奪い取ったのですが、妻はわんわん泣き出して、もう家に帰ると言い出す始末です。
結局、そのまま家に帰ってきたのですが、その日は1日中、妻は娘のことを一べつもせずに無視してました。妻としても母としても理想的だと思っていたのですが、どうしたんでしょうか?」
彼は家庭人としても理想的であろうとしている。夜は娘を風呂に入れ、可能な限り家事も手伝っている。理想的な夫である。
しかし、残念ながら、いまどきの妻たちは、そのようなところで満足感は得られないのである。
少子化といい、幼児虐待といい、いまの女性にとって子どもとの関係は非常に高いストレスを感じるものとなっている。その背景には、託児所や保育園の不足という社会的な要因もあるが、一人きりで向き合う子育てのストレスもある。
これは女性だけに限らないが、現代人にとって最も大切なものは「自分の時間」である。自分の時間は至高のものであり、そこを侵食されることを非常に嫌う。
親が、ニートな息子に対して定職につけと言ったら殺される事件すら起こっている。ニートな息子にとって、定職につくことは自分が持つ時間を侵されることでもある。
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著者プロフィール
- 池内ひろ美
(夫婦・家族問題コンサルタント)
1961年岡山市生まれ。96年「東京家族ラボ」を設立。精神科医、弁護士等と協力体制をとり、総合的な家族問題カウンセリング等を行なう。テレビ出演や講演も多数。著書に「夫婦再生レッスン」(健康ジャーナル社)、「良妻賢母」(PHP新書)ほか。
・池内氏主宰サイト「東京家族ラボ」、「ファミリー・クラブ」、「家族マネジメント力養成講座」、「映画大好き」
・池内氏ブログ『池内ひろ美の考察の日々』
この連載について
夫の平均小遣い36000円、失われる父親の威厳、激増する熟年離婚、etc・・・。男が生きにくい時代だからこそ、もっと素敵な男性が増えてほしい。女というフィルターを通して、『男の復権』について考える。
背筋を伸ばせ。けちなプライドは捨て、自らの誇りを大切にせよ。本物のカッコよさを知る大人こそが愛される。女が語る男の正義。もっともっと素敵な男が増えてほしい。 1500円(税込)
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