【第9回】 2008年12月04日
「勉強しろ!」と子どもを叱る前に。
お父さん、『読書』していますか?
「なんだかダラダラしちゃって。昔は元気でハキハキした子どもだったんですが、最近はとにかくダラダラしてます。生きる力がどんどん失われているように思えるんです」
彼は大手電機メーカーに勤める営業マン。長い間不況で苦しんだが、デジタル家電ブームで会社の業績が少し上向き、仕事にも張りが出てきた。ダラダラしているという息子は中学3年生。娘は小学6年生。妻は専業主婦。
やる気のない息子と
向き合えない親たち
中学2年の秋頃から息子の生活が乱れてきたようだ。といっても非行に走るわけではない。勉強をしなくなったが、スポーツや音楽に打ち込むわけでもない。放課後友だち数人でダラダラと繁華街をうろつき、自宅ではダラダラとテレビゲームをやり、夕食後はテレビを見ながら携帯メール。マンガ以外の本を読んでいるところを見たこともない。最近はマンガすら読んでいない。学校の成績も急降下を続けている。
「無理だと思いながら、つい勉強しろと叱ってしまうんです。でも、面倒臭そうな顔をするだけでなんの反応もない。反発でもしてくれたらいいのに、なんだか糠に釘のような状態です」
担任の教師に相談もしてみたが、最近、そういう子どもが増えてるんですよと、他人事のように言われただけで、何の解決にもならなかった。
「どうすればいいんでしょう? 僕は仕事が忙しくて息子ときちんと話す機会もないし、妻は娘の中学受験にかかりっきりで、息子にあまり話しかけていなくて、今ではほとんど無視してます。まあ、今の息子を見れば、積極的に関わることができないのを責めることもできませんが」
父親も母親も、息子に対してほとんど関わることができない状態だ。
読書をしない子は
親が原因?
最近の日本の若者がダラダラしている問題は、非常に根が深い問題だ。この問題を語りはじめると、それこそ、戦後教育の問題、戦後民主主義の問題、言い訳が何でもまかり通る社会風土の問題、傷つくことばかり上手になった日本人の心根の問題、日本的な妬み嫉みの文化など、広範で複雑な論議になってしまうが、相談者の彼にとって重要なのは、戦後60年の総括ではなく自分の息子の現在のことである。
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著者プロフィール
- 池内ひろ美
(夫婦・家族問題コンサルタント)
1961年岡山市生まれ。96年「東京家族ラボ」を設立。精神科医、弁護士等と協力体制をとり、総合的な家族問題カウンセリング等を行なう。テレビ出演や講演も多数。著書に「夫婦再生レッスン」(健康ジャーナル社)、「良妻賢母」(PHP新書)ほか。
・池内氏主宰サイト「東京家族ラボ」、「ファミリー・クラブ」、「家族マネジメント力養成講座」、「映画大好き」
・池内氏ブログ『池内ひろ美の考察の日々』
この連載について
夫の平均小遣い36000円、失われる父親の威厳、激増する熟年離婚、etc・・・。男が生きにくい時代だからこそ、もっと素敵な男性が増えてほしい。女というフィルターを通して、『男の復権』について考える。
背筋を伸ばせ。けちなプライドは捨て、自らの誇りを大切にせよ。本物のカッコよさを知る大人こそが愛される。女が語る男の正義。もっともっと素敵な男が増えてほしい。 1500円(税込)
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