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男の飲み物から脱却図り
「歴女」に託す缶コーヒーの拡販

 「歴女」は缶コーヒー文化を変えられるか。

日本コカ・コーラが11月に限定発売した「ジョージア 戦国時代の武将シリーズ」

 「歴女」とは、戦国武将物語など、いわゆる「歴史モノ」を愛好する女性たちの総称。意外にも若い女性を中心に歴史モノがブームとなっており、歴女には一定の市場があり現在も拡大中だ。家紋や旗印グッズ、城跡巡りツアーなど歴女をターゲットにした商品が続々と企画され息の長いブームとなりそうである。

 ここに参戦したのが缶コーヒー首位の日本コカ・コーラのジョージア。11月3日から全国のコンビニエンスストアで、織田信長や直江兼続など、10人の戦国武将を絵柄に使用したジョージアの限定発売を開始した。

 目新しい商品を次々に発売して、コンビニの棚を確保する目的もさることながら、今回の戦国武将シリーズに期待するのは女性ユーザーの獲得だ。

 街中ではスターバックスを代表にコーヒー店には女性が押し寄せ、コンビニエンスストアではチルドタイプ(プラスチックケースに入ったストローを使用するもの)のコーヒー飲料は女性に大人気。

 しかし、日本発のコーヒー文化である缶コーヒーには、女性はなかなか手を出さない。実際、缶コーヒーのユーザーの8割は男性で、栄養ドリンク並みに「男の飲み物」というイメージが定着してしまっているのだ。

 女性が缶コーヒーを嫌う理由を探ると、「缶に直接口をつけるのが嫌い」「開ける際に爪を傷つけそう」といった理由が挙げられるが、これらは他の缶飲料でも同じで、缶コーヒーだけを嫌う理由にはなっていない。結局はイメージなのだろう。

 ここまで来ると女性ユーザーを獲得しようと方向転換は難しい。女性ユーザーに受けようと、女性受けする絵柄たとえばハローキティなどを使用すれば、今度はコアユーザーである男性陣が手にしづらい。缶コーヒーのテレビCMでは、女性が頑張る男性をねぎらって缶コーヒーを差し出すのが定番だが、ワンパターンから脱却できない背景には、こうしたジレンマがある。

 だが、従来のコアユーザーである男性陣を確保しつつ、女性にも人気のキャラクターとしてピッタリだったのが、戦国武将なのだ。

 発売して間もないが、「出足は好調」(日本コカ・コーラ)という。ただ、心配なのは10人の武将の人気の差。キャラクター系キャンペーンを実施する際には付き物の悩みだが、中身は同じでも武将の絵柄によって売れ行きに差が見え始めているという。ご当地の武将の缶だけ売れ行きが偏るといった懸念もあるが、「出荷調整などはせず、均等に作っている」という。

 缶コーヒー市場は長らく横ばいが続いたが、2008年度は無糖のブラックコーヒーと無糖のカフェオレの登場で3%も成長した。成熟商品と思われていた缶コーヒーは味の工夫によって成長軌道に乗った。今度はパッケージの工夫でもう一段の成長があるのかが試されている。

(「週刊ダイヤモンド」編集部 鈴木豪)

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