【第8回】 2008年09月12日
甘くない世の中で強いのはどっち!?
「自分を愛する女」「モテたい男」
――「本能」が生んだ自己愛のしくみ
出張から戻ってきた中田堅二課長。女子社員のお土産に、と地元伝統の駄菓子を買ってきた。かりんとうや豆菓子など、昔懐かしい素朴なおやつである。
「これ、よかったらお茶うけにしてよ」
と女性陣に差し出したところ、わっと歓声が上がった。
「やった~。和のスイーツですね♪おいしそう!」
「ダイエット中だから、こういうスイーツ、うれしいです。午前中頑張ったごほうびってことで、今食べちゃお」
さっそく頬張る女性たち。しかし、中田課長にはひっかかるものがあった。
「あのう、恥をしのんで聞くけどスイーツってなに?この頃よく聞くけど」
「だから、スイーツはお菓子ですよ、おやつのこと」
「だって、これ駄菓子なんだよ。スイーツって、フランス人のパテシィエなんかが作った高級菓子みたいなのじゃないの?」
「いいんです、私たちがスイーツだと思えばスイーツなんですってば!」
男性には理解できない
「スイーツ(笑)」の世界
「スイーツ(笑)」は、昨年の「ネット流行語大賞2007」(未来検索ブラジル主催)で銀賞に輝いた言葉だ。冒頭のやりとりでは「お菓子」のことだが、インターネットの世界では少し違う。
お菓子を「スイーツ」と呼ぶような女性――つまり、女性誌が取り上げる流行やグルメに走ったり、人気モデルのファッションやライフスタイルをそのまま真似たりする女性のことだ。インターネットのオピニオンリーダー、すなわち若い男性たちは、そんな彼女たちへの冷笑をこめて語尾に「(笑)」をつけている。
「スイーツ(笑)」に限らず、一般に女性が愛読する雑誌の内容は、男性には受け入れがたいものかもしれない。ページを繰れば、女性の夢や欲望、見栄を刺激する見出しがそこかしこに踊っており、なんともこそばゆい気持ちになるのではないか。
そこで最近の女性誌の見出しを調べてみた。
■次世代愛されEYEのキーワードは“切れ長カーヴィ”〈アイメイクが秋、変わる〉りかちゃんEYEになりたい!! (Ray 2008/10月号)
■おしゃれをする、知性を磨く、おいしいものを食べる!『銀座コア』で、自分にごほうび (Hanako 09/27日号)
■クリスマスだからわがまま聞いて!『ダーリンお願い』Xmasおねだりジュエリー (Ray 2008/01月号)
■[2008年・夏限定のCOOL&SWEET バランス]キーワードは『女優カワイイ』 (25ans 2008/07月号)
■[paris special]プラネット・ウーマンの旅計画 今こそ、エコ・リュクスなパリへ! もともとエコで、でもいつだってリュクスな気分を満喫できるパリ。今年はエコ・リュクスをキーワードにパリの街を探索してみよう! (marie claire 2008/10月号)
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著者プロフィール
- 西川敦子
(フリーライター)
1967年生まれ。上智大学外国語学部卒業。編集プロダクション勤務を経て、独立。週刊ダイヤモンド、人事関連雑誌、女性誌などで、メンタルヘルスや介護、医療、格差問題、独立・起業などをテーマに取材、執筆を続ける。西川氏の連載「『うつ』のち、晴れ」「働く男女の『取扱説明書』」「『婚迷時代』の男たち」は、ダイヤモンド・オンラインで人気連載に。
この連載について
出産後も辞めないアラフォー女、3年で辞める腰掛け男 etc・・・、時代が変われば、働くルールも様変わり。働く男女にまつわる悲喜こもごものケースを多数紹介。男女が共存共栄していくための新たな職場のルールを提案します。
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