「ターミネーター」シリーズで有名な俳優であり、現カリフォルニア州知事のアーノルド・シュワルツェネッガー氏は、オーストリアからの移民でした。彼がアメリカへ着いた時、ポケットにはわずか20ドルの現金しかなかったそうです。多くの人は彼がボディービルダーや映画俳優として得た収入でミリオネアになったと思っていますが、実は、不動産投資により最初の1億円を作ったそうです。彼はコツコツとお金を貯めては、それを頭金にしてサンタモニカやウェストロサンジェルス地区の小さな家を買い、それを貸して資産を増やしていきました。そして、数件の家をアパートに買い替え、さらにそれらをまとめてオフィスビルへとステップアップしていったそうです。
一般的に20代の男性は、働いてコツコツと貯金をしていけば(結婚してすでに子供がいたり親の介護などがなければ)、30歳までに100万円以上のある程度まとまったお金を持つことは可能です。ここで重要なことは、そのまとまったお金をどう使うかです。
ほとんどの若い男性は、「新車をキャッシュでポン!」と買うでしょう。私の夫も、独身の時に貯金したお金で新車を「ポン!」と買いました。
自ら稼いだお金で「消耗品」
を買ってはいけない
資産価値があるものと資産価値がないものを私に教えてくれたユダヤ人の大金持ちは、こう言いました。
「仮に200万円あるとしよう。これでクルマをポンと買うのは資産価値がないものに金を使う消費または浪費であり『死に金』だ。その理由はクルマは消耗品だからだ。しかし、この200万円を頭金にして、小さな物件を買いそれを賃貸にすれば、キミは資産価値があるものに投資をして『生き金』を使ったことになる。しかし、若い時は自分の金でクルマを買うことは、ある意味、『自尊心』や『達成感』につながる。クルマがほしければ、投資して得た金で買いなさい。決して元金で消耗品を買ってはいけない」
これは、ちょうどヒヨコをニワトリに育てることに通じます。
せっかく貯金してためたお金でクルマをポンと買ってしまうのは、小さなヒヨコを大切に育ててニワトリにし、それを丸焼きにして食べてしまう行為に似ています。そうではなく、小さなヒヨコを大切に育ててニワトリにし、そのニワトリにタマゴを産ませて、そのタマゴをひとつだけ食べるのです。だから、「タマゴを産む親鳥を殺してはいけない」と彼は教えてくれたのです。