2009.5.12 「メタボ」(公開終了) 米国では、生活習慣病の原因と考えられる5項目のうち3項目に該当すると、メタボと診断する。メタボと肥満とが同義になる必然性はないようだ。なぜ「肥満」という意味でのメタボという言葉が出現したのであろうか。
2009.4.14 「千両みかん」(公開終了) 「千両みかん」は上方古典落語の1つである。聴衆に経済学の素養がないと、この噺の落ちで本当に笑うことはできない。ここで求められている経済学的な考え方とは何なのか、あえてより深く考えてみたい。
2009.3.10 「遺憾」(公開終了) 記者会見などで「遺憾で残念」という表現をよく聞く。しかし、陳謝の言葉としてふさわしい言葉なのだろうか。文字を素直に見れば、遺憾という2文字の中に謝罪を意図する要素を見出すことは難しいはずだ。
2009.2.10 「……のほう」(公開終了) 「お買い上げの品物のほう、あちらでご精算願います」という表現をよく聞く。ここで気になるのは「…のほう」という部分だ。「お買い上げの品物は、あちらでご精算願います」というのが、はるかに自然である。
2009.1.6 「空気読め」(公開終了) 「空気読めよ」という表現がある。その場の雰囲気を把握しろ、状況をよく考えろという意味だそうだが、なんとなく不自然なものを感じる。「空気」を雰囲気と同義にみなすことに抵抗を感じるように思う。
2008.12.9 「過去疑問系言葉」(公開終了) 飲食店で食べ物を頼むと「ご注文は以上でよろしかったでしょうか」と言われることがよくある。あえて過去形にしている点は、その理由がよくわからない。どうして「よろしいでしょうか」ではないのだろう。
2008.10.10 「やばい」(公開終了) 最近「これ、やばいです」という表現をよく耳にする。若者を中心にこの「やばい」という言葉の意味が変化を遂げているようだ。しかも、肯定の意味にも否定の意味にも使われるそうでとてもややこしい。
2008.9.9 「格差」(公開終了) 格差という言葉が近年、頻繁に使われる背景には、平等性や公平性が欠けてきたという意識があるのだろうか。それならば、「不公平」や「不平等」という言葉の入った記述も増えていてよさそうである。
2008.8.12 「情けは人のためならず」(公開終了) 「情けは人のためならず」という慣用句がある。そこには情けの見返りをどのように保障するか、という重要な論点があるが、これは同じ原則で成り立つ年金・保険問題に関しても言える。
2008.6.23 「一物一価の法則」(公開終了) スーパーでできるだけ日付の新しいものをとろうと、棚の奥を覗き込む行為にはれっきとした経済学的理由がある。また一物一価の法則の正しさを示唆するのも、彼らのような人々なのだ。
2008.4.8 「していただいてもよろしいですか」(公開終了) 「していただいてもよろしいですか」という表現は丁寧な言い方だと思われているが、ときとして人を不愉快にさせることもある。なぜそうなるのかを、分析してみたい。
2008.3.18 「博奕理論」(公開終了) 控除率16.7%の「チョボ一」に比べ、現代日本の公営ギャンブルはおおむね25%、宝くじなどはなんと50%だ。日本の公営ギャンブルはとんでもないチョボ一なのである。
2008.1.8 「ご説明させていただきます」(公開終了) 巷に溢れる「させていただきます」という言葉。文法の面から必ずしも誤りではないこの表現だが、蔓延する背景として、責任逃れ気質の広まりと無関係ではない。
2007.12.11 「ら抜き言葉」(公開終了) 連載2回目のテーマは「ら抜き言葉」。書き言葉においても「ら抜き」で書くほうが合理的なのではないか。そのような合理性を感じるからこそ、人は抵抗なく「ら抜き」で話すのではなかろうか。