2024.4.9 米国「年内利下げなし」シナリオ浮上、そのとき米国株はどう動くのか 世界的な株式市場の活況を支える米国経済の堅調だが、今後もインフレ率が3%前後でとどまる一方で経済も2%前後の成長が続くとの見通しから“年内利下げ不要論”も出始めた。だが政策金利は22年ぶりの水準になっており債務過剰企業も少なくはない。…
2024.2.2 2024年「円高予想」の読み違いリスク、ドル円相場「再び150円台」の可能性は? 2024年は米国のインフレ沈静化や日本の金融政策正常化で「ドル安円高」が市場などのメインシナリオだが、米景気や金融市場の先行き予想はコロナ禍以降、「3回の読み違い」があった。実際、米国ではインフレ再燃を懸念する声があり日銀の利上げがど…
2023.11.2 李克強氏の訃報、「予測不能の政策」で強まる中国経済の視界不良 李克強前首相が死去したが、「リコノミクス」と呼ばれた民間活力重視の経済政策は統制色を強める習近平体制の下で結実しないままだ。不動産不況の「出口」は見えず中国経済は「李氏の不在」で不透明感が一段と強まる。
2023.9.7 「米国経済軟着陸」に期待高まる裏で「世界同時不況」の足音、どちらに転ぶ? 米国では景気軟着陸の期待が高まるが、サービス価格や賃金は高止まっておりスタグフレーションのタネが潜む。中国は不動産不況深刻化で景気停滞色を強め、ミニ・スタグフレーションの欧州を含めると、むしろ懸念されるのは世界同時不況だ。
2023.5.31 米債務上限問題で見えた「潮流変化」、市場の関心は金融政策から公的債務問題に 米国政府の債務上限問題の根底にあるのは財政赤字拡大が止まらないことだ。中国や欧州も同じ構図で、金融市場の関心は財政赤字拡大による金利上昇リスク、公的債務問題に移り始めている。
2023.3.24 SVB破綻で露呈、ノーマークの「銀行破綻」連鎖を助長した“緩和ボケ”と不安心理 米国の中堅地銀の破綻がクレディ・スイスの買収劇に発展した今回の銀行不安は、長い緩和から急速な利上げで金利上昇リスクへの感度が鈍っていたことや、思わぬ破綻連鎖に不安心理が過剰に強まった面がある。
2023.2.22 米政策金利「5.5%以上」で円安復活の可能性、“ディスインフレ期待”は幻想? 人手不足による賃金上昇圧力が強い上、資源価格が再上昇する可能性もあり世界的なディスインフレへの期待は幻想に終わり、とりわけインフレ基調の根強い米国のFFレートは5.5%以上に引き上げられる可能性もある。
2022.11.2 円は年末年始に「160円台」視野、新たなドル高・円安時代幕開けの予兆 ドル独歩高ともいえる状況は、雇用や投資の堅調に加え地政学リスクも少ない米国経済の優位性の反映だ。新たな「ドル高時代」「円安時代」の予兆があり、円は160円台が視野に入る。
2022.9.7 中国で不動産不況発の「日本化」が始まったか、その深刻度とは? 習近平体制の足元を揺るがしかねないのが不動産市況の落ち込みだ。過剰債務問題で不動産を中心にした成長メカニズムが逆回りを始め、バブル崩壊後の日本の道を歩む懸念がある。そうなれば影響は世界経済にも及ぶ。
2022.6.9 ウクライナ侵攻のさまざまな“読み間違い”、世界経済は「高インフレ定着」 ロシアのウクライナ侵攻では各国の指導者や政策担当者らのさまざまな「計算違い」が事態の悪化を増幅した。世界経済にとっても設備投資や投資パターンに変化をもたらし高インフレを定着させる要因になった。
2022.3.25 「国債デフォルト危機」で浮き彫り、ロシアと世界の“制裁耐久力” ロシア国債の債務不履行はひとまず回避されたが、ロシアは制裁による中央銀行の対外資産凍結で債務支払いだけでなくルーブル防衛も封じられている。インフレ加速などロシア経済混乱の世界への影響も無視できない。
2022.2.26 ロシアが軍事侵攻開始、「ウクライナリスク」が世界経済に波及する6つのルート ウクライナへのロシアの軍事侵攻が始まり、欧米諸国はロシアへの厳しい経済制裁を表明した。資源価格高騰や金融市場混乱など世界経済はスタグフレーションに陥りかねない「ウクライナリスク」にさらされる。
2021.12.23 2022年為替相場、1ドル120円台突破の「円安危機水域」入りを要警戒 2022年は米国との金利差拡大から「円安危険水域」入りが懸念される。従来は円安が株高を支える要因とされてきたが、円安⇒物価上昇⇒金融緩和修正観測から株価急落という逆転も予想される。
2021.10.8 中国恒大の経営危機が暗示する習近平体制「3つの中長期リスク」 恒大集団の経営危機は巨額債務を積み上げ不動産部門が牽引して成長してきた中国経済全体の姿と相似する。影響は限定的とはいえ、習近平体制や世界経済を揺るがしかねない構造的なリスクを暗示する。
2021.9.2 ニクソン・ショック50年、「2つの依存」で世界経済は不安定が続く 「ニクソン・ショック」から半世紀、米中対立が本格化するが、通貨覇権の交代は見えてこない。世界は米国の金融政策に左右される「ドル依存」と量的緩和に頼る「緩和依存」で金融危機などが繰り返される不安定が続く。
2021.6.23 利上げムードに取り残される日本、「危険な円安時代」の幕開けか コロナ禍からの経済回復で世界の主要国の議論はインフレ懸念を巡るものに移り始めた。回復が遅れる日本は輸入コスト上昇や資本の海外流出など、「危険な円安時代」に入っていく恐れがある。
2020.11.30 NYダウ3万ドル突破、ワクチン期待相場「熱狂」の実相 ダウ工業平均株価が3万ドルを超えたのは、新型コロナワクチンの年内接種開始への期待が先行したからだ。ワクチンが緩和マネーに代わり市場の救世主になった感があるが、二番底が懸念される実体経済との落差は将来の調整を示唆する。
2020.6.11 経済実態から乖離した株式市場の急回復、浮き彫りの「慢性中銀依存症」 新型コロナウイルス感染拡大で急落した世界の株式市場だが、実体経済の落ち込みが続くの中での急回復が目立つ。背景には、各国中央銀行の大量資金供給があり、市場の金融政策依存が改めて浮き彫りになった。
2020.3.25 金融市場大混乱は株価だけにとどまらない!「過剰債務」という火種 コロナショックによる金融市場の大混乱の元には行き過ぎた金融緩和で生まれた世界的な過剰債務がある。今後も株価急落にとどまらず、信用収縮を引き起こし社債や新興国通貨不安に波及する可能性がある。
2019.9.12 “通貨安競争”の勝者はいない!最悪のシナリオは「金融戦争」 リーマンショック後以来の金融緩和の時代が再来するが、貿易戦争や地政学リスクの高まりに市場が早期緩和を催促した面があり、効果は限定的だ。通貨安競争から「金融戦争」に飛び火する恐れがある。