その3 スマート農業の"本命"農業用ドローンは
「レベル3」の無人飛行技術の開拓へ

第2回:「みどりの食料システム戦略」が創り出す農業の多様な未来を実感する「アグリビジネス創出フェア2023」レポートアグリビジネス創出フェア2023に出展した農林水産航空協会のブースに展示された農業用ドローン。大容量バッテリーで農薬散布性能を向上させた最新型だ

「ドローンなくして私たちの未来生活はない」と言っても過言ではないほど、マルチローター(ドローン)はさまざまな分野での活用が伝えられている。農業分野でドローンが活用され始めたのは10年ほど前で、今や、生育管理のためのセンシング、農薬・肥料の散布などで活用が進んでいる。今後は他産業での普及を受けて、資材・収穫物の運搬などでも活用が拡大すると予測される。

病害虫の発生を画像認識で捉えてピンポイントで農薬を散布するなどのアイデアが披露されたときには、栽培管理の常識が変わるとされ、実際、農業用ドローンは農業のスマート化に大きく貢献している。最近でもセンシング分野では、植物生育情報を画像解析する技術が一段と進化している。

農林水産航空協会の島田和彦事務局長は、「農業用ドローンの正式な統計はありませんが、マルチローターメーカーの情報からすると、22年末現在で登録機体が1万2000機を超え、散布面積は50万ヘクタールを超えているでしょう」と推計する。

ドローンを飛ばすインフラ部分では、従来よりも高精度な測位法(RTK)を実施する上で必要となる、基地局のネットワークが携帯電話会社によって充実してきて、自ら基地局を設置しなくても精度の高い作業、オペレーター支援がなされるようになってきた。