デジタルで人々の心を豊かにする「Digital Well-Being」を使命に

目下、東京通信グループが「メディア事業」「プラットフォーム事業」に続く第3の“事業の柱”として育成に注力しているのが、「エンタメテック事業」だ。文字通り、「エンターテインメント」(娯楽)と「テクノロジー」を掛け合わせた事業領域である。

代表例の一つが、女性アイドルグループの活動資金を暗号資産で調達するプロジェクトだ。同社が投資事業の一環として出資するエンタメ会社、オーバースがオーディションで選んだ11人組アイドルユニット「WHITE SCORPION」の活動を支えるため「Nippon Idol Token」という暗号資産を発行。これをファンに買ってもらうことで資金を調達する。

東京通信グループは、“株主”としてオーバースに運営の助言をするほか、暗号資産やNFT(非代替性トークン)を発行・流通させるための技術提供など、テクノロジー面での支援を行っている。

「当社ではアイドルグループを応援するために暗号資産を購入したファンに対して、ファンサービスを付与することで、満足度向上や暗号資産を所持することの付加価値向上に努めています。また、CDが売れなくなり、デジタルテクノロジーが急速に発展した今日、握手券付きCDの代わりに、偽造不可能なデジタルデータであるNFTを販売し、イベント参加権利を付与しています。投資家によっては『Web3銘柄』と見なされる当社ですが、NFTの新たな使い道を切り開いているという点を考えれば、あながち間違いではありません。いずれにせよ、今後『エンタメテック事業』には積極投資をしていきたいと考えています」と古屋CEOは語る。

さらに、「エンタメテック」に続く第4、第5の“事業の柱”も育て上げ、「デジタルビジネス・コングロマリット」としての地位をより強固にしていくというのが、東京通信グループが描く成長のロードマップである。

もちろん、リソースにはおのずと限度があるので、デジタルに関わる事業なら何でもやるというわけではない。「当社の使命は、デジタルを通して人々の心を豊かにする『Digital Well-Being』を実現すること。デジタルによる情報過多やストレスで疲弊するのではなく、心地よいオンライン体験や、デジタルツールとの健康的な共存によって、人々が幸せになれる環境を提供していきたい。そのためのデジタルサービスだけに絞り込みつつ、事業の柱を拡充させていきます」と古屋CEOは抱負を語る。

「創造によって世界中のエモーショナルを刺激する」というパーパスを掲げる東京通信グループ。彼らが目指す「Digital Well-Being」とは、すなわち、「心の豊かさ」だけでなく、「驚き」や「感動」に満たされた人生のありようなのだろう。その実現に向けて、同社は着実に歩み続けている。

「無料ゲーム」「占い」でグループ売上高が過去最高に。東京通信グループは新たな“事業の柱”を次々と育み、非連続的な成長を追求する「経営資源の集中投下により、新規事業と既存事業の高い成長性を実現していく」と語る古屋CEO
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