ファンダメンタルは不変 過熱感の解消か
結果的には記録的な下落となったが、米国の量的緩和政策の行方や中国の景気指標の影響ではない。日銀の政策決定会合でのサプライズがなかったことでもない。
このところの値動きのなかで、今回の急落を招く兆候はいくつかみられていた。23日の商いでは日経平均が1万6000円に迫るなか、東証1部の騰落銘柄は値下がり数が過半数を占めていた。
こういった状況はこれまでもみられており、日経平均が1万5000円を回復した15日の値下がり数は6割を占めていた。22日についても値上がり数が過半数を占めるなど、年初来高値を更新するなかでも、値下がり銘柄数が多く利益に結びつかない状況が目立っていた。
ファーストリテイリング(%%%9983%%%)など一部の値がさ株によって日経平均は連日で高値を更新していたが、全体としては調整へのシグナルが出ていたようだ。
先物の売買高についても225型がTOPIXの倍以上に膨れる局面が目立ち、日経平均主導によってNT倍率(日経平均÷TOPIX)は異常値を出していた。アベノミクス相場によって日経平均が押し上げられるなか、こういった、傾いたポジションによる、いびつな状況が一気に弾けた格好のようだ。ちなみに5月23日、TOPIXは6.87%下落して終わった。
目先の調整を経てトレンドの長い再上昇がスタート?
ひとまず積み上がったポジションのヘッジなどの影響から、しばらくは波乱の展開が警戒される。
材料系の銘柄などには急落によって信用取引の追証など一気に需給が悪化した銘柄もあるだろう。ただし、昨年11月からの上昇相場のなかで収益が積み上がっている参加者にとっては、ようやく上昇第1波動(8620円~1万5940円)が終了し、目先は調整第2波動といった見方に。トレンドの長い上昇第3波動に向けて、ここからは押し目を探るスタンスとなる。
(株式会社フィスコ情報配信部株式担当部長・アナリスト 村瀬智一)



