イスカンダル計画の進捗とともに独立開業へ
それは、前のスルタン(各州の王。マレーシアには9の州があり、それぞれにスルタンがいる)が2010年に亡くなり、開発に積極的な新しいスルタンがジョホール州の首長となったことに加えて、マレーシアの連邦政府とシンガポール政府が、マレー鉄道のシンガポール内の軌道の領有権をシンガポール政府に返還することで合意するなど、ジョホール・バルが隣接するシンガポールのサポートが期待できるようになったことが理由です。
資金力に優れたシンガポール政府の投資も期待できるようになったことから、外国人投資家からのイスカンダル計画への関心も高まり、ジョホール・バルの不動産開発は高層コンドミニアムを中心に一気に進みます。日本でのイスカンダル計画への関心も高まり、2011年には木藤さんが対応する顧客も週2~3組に増えました。
学生時代から起業したいと考えていた木藤さんは、日本では考えられないゼロベースでの都市開発という絶好の機会で不動産仲介事業を自分で行いたい思いが強くなり、2012年1月に現在の会社をスタートさせました。
直近では、イスカンダル計画の日本における知名度も上がり、木藤さんの元にはほぼ毎日のように日本からのお客が訪れ、2010年・11年は、個人がほとんどでしたが、最近では投資家の団体や企業視察も増えており、直近では団体のお客様が半分ほどを占めているようです。
日本人向けの業者も乱立
ただ、日本人の訪問が増えるにつれて、会社や個人を含めて多くの日本人向けの不動産仲介業者がジョホール・バルに乱立しています。
私自身、お客様の資産運用の一環として、海外不動産の取得に立ち会う場面がよくありますが、仲介業者の選定は海外不動産投資の成否の過半を左右する非常に重要なファクターです。多くの業者が、最も効率よく売上を立てられる販売に注力しすぎるあまりに、内装・テナント付け・管理・売却という後のプロセスへのサポートがおざなりになりがちだと感じています。
その点において、今回木藤さんから話を聞いたときに、「若い自分も2030年を一つの区切りとするイスカンダル計画とともに事業家として成長していきたいし、既存のお客さまも転売してリターンをあげるまでしっかりとサポートしていきたい」という言葉があったことは、頼もしく感じました。
木藤さんによると日本人向けにジョホール・バルの不動産を仲介している業者の中で、上記のプロセスをトータルにサポートできる企業は数社しかないようなので、ジョホール・バルの不動産投資を考えている方は、仲介業者選びを慎重に行なうようおススメします。
次回は、木藤さんが不動産投資先としてのジョホール・バルの現状と将来をどのように見ているのか紹介します。



