『東大院生が開発! 頭のいい説明は型で決まる』で
最強の説明スキルを

『東大院生が開発! 頭のいい説明は型で決まる』
『東大院生が開発! 頭のいい説明は型で決まる』
犬塚壮志著
PHP研究所刊 1500円(税抜)

『東大院生が開発! 頭のいい説明は型で決まる』(PHP研究所)は、どんな仕事をしていても必ず必要となる「説明」のスキルを、独自のフォーマット(型)をもとにわかりやすく説き明かしている。著者は元人気予備校講師で、予備校での経験をもとに東大大学院で「学習科学」を研究した人物だ。

 その、相手に理解されやすい説明をするためのフォーマットは「IKPOLET(イクポレット)法」と名づけられている。「Interest」「Knowledge」「Purpose」「Outline」「Link」「Embodiment, Example, Evidence」「Transfer」という7つのステップでできており、それぞれの頭文字をとって「IKPOLET」としているそうだ。

 各ステップがどういうものかは図入りで詳しく解説されているので、本書をじっくり読んでもらいたい。このフォーマットを意識しながら練習を積めば、誰でも「あの人の説明はほんとうにわかりやすいね」と言われるようになる。

 それだけではない。特に最後のステップである「Transfer(転移)」は、アイデア創出にも役立つ。このステップは「実はこの考え方って、こっちでも使えるんだよ」というように、それまでに説明した考え方が、他のシチュエーションにも応用できることを示し、相手の理解を深めるステップだ。この「応用」を考える練習をしていけば、思いがけない発想が浮かぶようになる。

 ぜひ年末年始に、この最強のスキルを身につけ、「説明の達人」となって新年のスタートを迎えてほしい。

『大人の道徳』で当たり前と思っていることを考え直す

『大人の道徳』
『大人の道徳~西洋近代思想を問い直す』
古川雄嗣著
東洋経済新報社刊 1600円(税抜)

「時間をきちんと守る」といった、私たちが道徳的に正しいと思い込んでいるのは、実は「奴隷の道徳」だった――。そんな普段の生活における、目からウロコの考え方が満載なベストセラーが『大人の道徳』(東洋経済新報社)だ。普段、当たり前と思っていることを、年末年始に立ち止まって考えてみるのもいい。

「時間を守る」のが「奴隷の道徳」というのは、奴隷のように、自分以外の誰かが決めたルールに従っているだけだから。大人の道徳、すなわち奴隷ではなく市民としての道徳は、本書によれば「自律」。自分自身で、するべきことを判断する、ということだ。