積立投資とは、購入のタイミングを分散させて購入単価を平準化することで、価格変動のリスクを軽減できる投資方法だ。金融の世界では広く認知されている投資方法で、仮想通貨(暗号資産)取引所においても、積立投資のサービスを提供しているところがある。
つい積立投資のメリットばかりに目を奪われがちだが、一方でデメリットも存在する。
そこで今回は、仮想通貨の積立について、メリット・デメリットや、積立に適したおすすめの仮想通貨取引所などを解説していく。
- 一般的に仮想通貨の積立とは、一定期間ごとに一定金額分の仮想通貨を積み立てる投資方法のことを指す
- 仮想通貨取引所が提供する積立サービスでは、事前に定めたルールに従って自動で積み立てることが可能
- 通常の仮想通貨取引と同じく、積立も少額から始められるので、資金状況に合わせて無理なく積み立てられる
- 積立投資では価格変動リスクの軽減を期待できるが、必ずしも一括投資より有利になるわけではない
- Coincheckの「Coincheckつみたて」では、口座振替が適用されるので入金の手間がかからない
仮想通貨取引所の中で、積立サービスを提供しているところはいくつかあるが、その中でもおすすめなのはCoincheck(コインチェック)だ。
Coincheckの積立サービスである「Coincheckつみたて」は多くの競合他社と違い、口座振替が適用されることから、入金から積立まですべて自動でおこなうことができる。
仮想通貨の積立に興味がある方は、ぜひこの機会にCoincheck公式サイトを覗いてみてはいかがだろうか。
仮想通貨/ビットコインの積立とは?
一般的に仮想通貨の積立とは、毎週・毎月など事前に決めたスケジュールで、例えば1回につき1万円分など、一定金額分の仮想通貨を積み立てていく投資方法のことを指す。
仮想通貨取引所の中には、積立サービスを提供しているところがあり、積み立てる銘柄・金額・タイミングを自分であらかじめ設定すれば、そのルールに従って自動で積み立ててくれる。
手動での購入を繰り返して、自分で積み立てることももちろん可能なのだが、月に1回購入するつもりが、うっかり忘れてしまった、ということもあるかもしれない。その点、仮想通貨取引所の積立サービスを使えば、うっかり忘れてしまう心配はない。こうした特徴が好まれて、このサービスを活用している人も多い。
仮想通貨/ビットコインの積立のメリット
仮想通貨の積立には、主に次のようなメリットがある。
- 自分に合った無理のない金額で積み立てられる
- 時間を分散することによって、価格変動リスクの軽減が期待できる
- 積立サービスは手間がかからず、ル初心者にも利用しやすい
自分に合った無理のない金額で積み立てられる
仮想通貨取引は、まとまった資金がなくても始められるが、それは仮想通貨の積立においても同様だ。
積立サービスを利用する場合、最小積立金額は仮想通貨取引所ごとで異なるが、その多くは少額から積み立てられるようになっており、中にはわずか1円から利用できるところもある。
最小積立金額だけでなく、注文単位も小さく設定されているところが多いため、自身の懐事情に合わせて積立金額を細かくコントロールすることができる。
時間を分散することによって、価格変動リスクの軽減が期待できる
資金を一度にまとめて投資する一括投資では、大きなリターンを狙える一方で、思惑と異なる方向へ価格が変動した場合に被る損失も、相応に大きくなる。
積立投資の場合は、購入のタイミングを分散させて一定金額分を買い付けていくため、価格が上がっているときには少なく、価格が下がっているときには多くの仮想通貨を積み立てていく。
その結果、長期的に見ると購入単価が平準化され、一括投資よりも価格変動リスクの軽減が期待できるのだ。
積立サービスは手間がかからず、初心者にも利用しやすい
一般的に、裁量で取引をしようとすると、購入のタイミングを計るために、その銘柄に関連する情報を収集したり、値動きを細かく分析したりと、多くの労力を費やすことになる。
では、仮想通貨の積立サービスはどうかというと、あらかじめ決めたタイミングで、自動的に一定金額分の買い付けがおこなわれるため、苦労して取引のタイミングを計る必要がない。
さらに、購入する金額もタイミングも決まっているので、情報収集や値動きの分析も、通常の裁量取引ほど細かく行う必要がない。そのため、初心者でも取り組みやすいサービスと言えるだろう。
仮想通貨/ビットコインの積立のデメリット
一方で、仮想通貨の積立には、次のようにデメリットも存在する。
- 積立サービスでは取引コストが割高になる場合が多い
- 一括投資の方が有利な場合もある
- インカムゲインを期待できない
取引コストが割高になる場合が多い
仮想通貨の主な取引方法は「販売所」と「取引所」の2種類があり、両者には以下のような違いがある。
販売所 | 取引所 | |
---|---|---|
概要 | 仮想通貨取引所とユーザーの間で取引する | 仮想通貨取引所のユーザー同士で取引する |
メリット | 仕組みがシンプルで、約定力も高い | 販売所よりも取引コストを抑えられる |
デメリット | 取引コスト(スプレッド)が割高である | 必ずしも注文が成立するとは限らない |
一般的に「取引所」より「販売所」のほうが取引コストが高いのだが、仮想通貨取引所の積立サービスは、大半が「販売所」を利用して積み立てていく仕様となっている。
積立サービスには、手間をかけずに積み立てられるというメリットがある半面、「取引所」を使って手動で仮想通貨を購入する場合と比べて、取引コストが割高になってしまうというデメリットが存在するのだ。
一括投資の方が有利な場合もある
先ほど、積立のメリットとして価格変動リスクの軽減が期待できると紹介したが、これは、どんな場合でも一括投資より必ず優れているということではない。
そのことをモデルケースを使って簡単に解説しよう。
仮に、最初の価格が10万円で毎月10万円ずつ値上がりする銘柄があるとして、その銘柄に以下のルールで積立投資と一括投資をするケースを考えてみよう。
最初の価格 | 1カ月後の価格 | 2カ月後の価格 | 3カ月後の価格 | 4カ月後の価格 |
---|---|---|---|---|
10万円/枚 | 20万円/枚 | 30万円/枚 | 40万円/枚 | 50万円/枚 |
- 積立:毎月10万円分(トータル50万円)を積み立てる
- 一括投資:いずれかの月で、50万円を一括で投資する
この場合、積立による購入数量と平均購入単価は以下のようになる。
購入数量
- 積立開始時:1枚
- 1カ月後:0.5枚
- 2カ月後:0.33枚
- 3カ月後:0.25枚
- 4カ月後:0.2枚
- トータル:2.28枚
平均購入単価
50万円÷2.28枚≒21.93万円/枚
このモデルケースにおいて、積立での平均購入単価は約21万9,300円となり、2カ月後から4カ月後の時点で一括投資した場合と比べると、安い価格で購入できたことなる。
しかし、最初の時点、もしくは1カ月後の時点で一括投資した場合と比べると、積立のほうが高いコストをかけて購入したことになってしまうのだ。
このように積立は、より有利なタイミングを計って投資できる方にとっては、必ずしも有効な投資手法とは限らない。
インカムゲインを期待できない
インカムゲインとは、資産を保有していることによって得られる利益のこと。株式では配当金と株主優待、FXでは金利の高い通貨を買いで保有した場合に受け取ることができるスワップポイント(通貨の金利差によって発生する利益)などがそれに当たる。
仮想通貨の場合、特定の銘柄を保有することで報酬が得られる「ステーキング」というインカムゲインの仕組みがあるにはあるが、その対象となる銘柄は、数ある仮想通貨の中でごく一部だ。
そのため、仮想通貨の積立においては、基本的にインカムゲインを期待できない。
仮想通貨の積立におすすめの取引所
続いて、仮想通貨の積立サービスを提供している仮想通貨取引所の中から、おすすめの取引所を3社紹介しよう。
Coincheck(コインチェック)
積立サービスの名称 | Coincheckつみたて |
積立サービスの取引の種類 | 現物取引(販売所) |
積立サービスの取り扱い銘柄数 | 26種類(2024年7月時点) |
積立プランの種類 | 月イチつみたてプラン 毎日つみたてプラン |
最小積立金額 | 1万円/月 |
最大積立金額 | 100万円/月 |
注文単位 | 1,000円 |
取引コスト | 販売所のスプレッド |
積立サービスの利用手数料 | 無料 |
入金手数料 | 無料(口座振替) |
公式サイト | Coincheck公式サイト |
関連記事 | Coincheckの評判・口コミ |
- 26種類の仮想通貨に対して、1カ月あたり1万円から自動で積み立てられる
- 積立プランを「月イチつみたてプラン」と「毎日つみたてプラン」から選べる
- 口座振替に対応しているため、入金の手間がかからない
Coincheck(コインチェック)は、通常の仮想通貨取引以外にも豊富なサービスを取り揃えている仮想通貨取引所だ。積立サービスである「Coincheckつみたて」では、26種類の仮想通貨を自動で積み立てることができる
用意されている積立プランは、「月イチつみたてプラン」と「毎日つみたてプラン」の2種類だ。
多くの競合他社の積立サービスと違うのは、Coincheckつみたての入金方法が口座振替であること。指定の銀行口座から毎月引き落としで入金されるため、一度ルールを設定してしまえば、入金から積立までお任せで運用することが可能だ。
GMOコイン
積立サービスの名称 | つみたて暗号資産 |
積立サービスの取引の種類 | 現物取引(販売所) |
積立サービスの取り扱い銘柄数 | 20種類(2024年7月時点) |
積立プランの種類 | 毎日プラン 毎月プラン |
最小積立金額 | 500円/回 |
最大積立金額 | 5万円/回 |
注文単位 | 500円 |
取引コスト | 販売所のスプレッド |
積立サービスの利用手数料 | 無料 |
入金手数料 | 即時入金:無料 振込入金:無料(振込手数料は自己負担) |
公式サイト | GMOコイン公式サイト |
関連記事 | GMOコインの評判・口コミ |
- 20種類の仮想通貨で自動積立ができる
- ワンコイン(500円)から自動積立が可能
- 積立プランは「毎日プラン」と「毎月プラン」から選べる
GMOコインは、毎日もしくは毎月の決まった日に自動積立ができるサービス「つみたて暗号資産」を手がけている。
ビットコインやイーサリアムなどメジャーな銘柄はもちろん、販売所で取り扱われている20種類の仮想通貨をワンコイン(500円)から積み立てていくことが可能だ。銘柄の選択肢が多いのは、つみたて暗号資産の魅力と言えるだろう。
少額から利用できるので、複数の銘柄に資金を分散させて積み立てていくのもよいだろう。
GMOコインの公式サイトでは、通貨やプランを指定するだけで簡単に積み立てのシミュレーションができる。
ぜひこの機会に、GMOコイン公式サイトをチェックしてみてほしい。
bitFlyer(ビットフライヤー)
積立サービスの名称 | かんたん積立 |
積立サービスの取引の種類 | 現物取引(販売所) |
積立サービスの取り扱い銘柄数 | 31種類(2024年7月時点) |
積立プランの種類 | 毎日1回 毎週1回 毎月1回 毎月2回 |
最小積立金額 | 1円/回 |
最大積立金額 | 100万円/回 |
注文単位 | 1円 |
取引コスト | 販売所のスプレッド |
積立サービスの利用手数料 | 無料 |
入金手数料 | クイック入金(住信SBIネット銀行):無料 クイック入金(住信SBIネット銀行以外):330円 |
公式サイト | bitFlyer公式サイト |
関連記事 | bitFlyerの評判・口コミ |
- 31種類の仮想通貨で自動積立ができる
- 1円から積立ができて、積立金額を1円単位で調整できる
- 積立プランの種類が豊富
bitFlyer(ビットフライヤー)は、ビットコインの取引高が6年連続で国内トップ(※)の大手仮想通貨取引所である。(※Bitcoin 日本語情報サイト調べ。国内暗号資産交換業者における 2021 年の年間出来高(差金決済/先物取引を含む))
通常の仮想通貨取引以外にも、さまざまなサービスを提供しており、その中の1つに積立サービスの「かんたん積立」がある。
かんたん積立では仮想通貨を1円から積み立てることができるため、少額から取引を始めたい初心者にもチャレンジしやすいサービスだと言えるだろう。
また、積立プランは毎日1回、毎週1回、毎月1回、毎月2回の4種類あり、他の競合他社と比べて積立スケジュールの選択肢が多いことも魅力だ。
なお、おすすめの仮想通貨取引所については下記記事でも詳しく解説しているので、興味がある方は是非チェックしてほしい。
仮想通貨/ビットコインの積立のよくある質問
最後に、仮想通貨の積立に関してよくある質問を3つ紹介する。
- 仮想通貨の積立サービスを提供している仮想通貨取引所はどこ?
- 積み立てている最中の税金の支払いはどうなる?
- 積み立てた仮想通貨はいつ売却すればよい?
仮想通貨の積立サービスを提供している仮想通貨取引所はどこ?
2024年7月時点で積立サービスを提供している仮想通貨取引所は、先ほど紹介した3社も含めて以下のとおりだ。
- Coincheck
- GMOコイン
- bitFlyer
- SBI VCトレード
- Zaif
- Coinbase
- サクラエクスチェンジビットコイン
各社ごとに細かなサービス内容は異なるので、より自分に合ったサービスを追求したい場合は、おすすめとして紹介した3社以外の積立サービスもチェックしてみるとよいだろう。
積み立てている最中の税金の支払いはどうなる?
基本的に、仮想通貨取引を行って利益が発生すると課税されると覚えておこう。所定の条件に当てはまる場合、毎年1月1日から12月31日の1年間で発生した利益を確定申告しなければならない。
積立サービスを利用して積み立てた仮想通貨についても、売却して利益が発生すれば、もちろん課税対象になる。しかし、積み立てた仮想通貨で含み益が発生している場合でも、売却せずに保有し続けている間は課税されない。
積み立てた仮想通貨はいつ売却すればよい?
積み立てた仮想通貨の売却のタイミングは、投資家が自分で検討しなければならない。手動で積み立てる際はもちろんのこと、仮想通貨の積立サービスを利用した場合でも、自動の売却機能は備わっていないからだ。
売却判断の絶対的な基準は存在しないが、例えば「〇年間積み立てたら売却する」、「目標額である〇万円まで積み立てたら売却する」といったように、あらかじめ自分なりのルールを定めておくとよいのではないだろうか。
仮想通貨/ビットコインの積立まとめ
今回は仮想通貨の積立サービスについて、メリット・デメリットや、おすすめの仮想通貨取引所などを解説した。
- 一般的に仮想通貨の積立とは、一定期間ごとに一定金額分の仮想通貨を積み立てる投資方法のことを指す
- 仮想通貨取引所の中には、自動で積み立てられるサービスを提供しているところもある
- 積立サービスは手間がかからず、初心者でも取り組みやすい
- 積立投資では購入のタイミングを分散させることで、価格変動リスクの軽減を期待できる
- Coincheckの「Coincheckつみたて」は、自動で仮想通貨を積み立てられるだけでなく、入金の手間もかからない
仮想通貨の積立投資は、誰でも無理のない金額で始めることができ、また、投資のタイミングを分散することで価格変動リスクの軽減も期待できる。
仮想通貨取引所の積立サービスを使えば、初心者でも気軽に積立投資に取り組むことが可能だ。
この記事を通して興味を持った方は、メリット・デメリットの両方をよく把握した上で、実際に仮想通貨の積立投資にチャレンジしてみてはいかがだろうか。
今回、紹介したおすすめの仮想通貨取引所3社のうち、Coincheckの積立サービス「Coincheckつみたて」は、口座振替によって入金の手間も省くことができるので、特におすすめだ。
気になる方はぜひ、Coincheck公式サイトでサービスの詳細をチェックしてみよう。