今回取り上げるKLAY(クレイ)は、2022年8月4日にBITPOINTから、国内の仮想通貨市場に初めて上場した仮想通貨(暗号資産)だ。
国際的に見ればそれなりに知名度と人気のある仮想通貨なのだが、KLAYがどういった銘柄なのかをご存知ない方も多いだろう。
そこで今回は、仮想通貨KLAYについて、その特徴やこれまでの値動き、今後の見通しなどを解説していく。
- KLAY(クレイ)は、DApps(分散型アプリ)などの開発ができるパブリックブロックチェーン「Klaytn」の基軸通貨
- 独自のコンセンサスアルゴリズムによって、高速・低コストでの利用が可能
- メタバース事業に注力しており、メタバースのビルダー向けの開発パッケージを提供している
- 2021年4月頃から下落基調が続き、2022年6月以降は値動きそのものが乏しいかった
- 2024年12月現在はKLAYはフィンシア(FNSA)と統合されている
KLAYは、国内取引所のBITPOINTで取引する事が可能だ。
KLAYへの投資に興味がある方は、ぜひこの機会に、現状唯一の上場先であるBITPOINTのこともチェックしておこう。
クレイトン(KLAY)がフィンシア(FNSA)と統合しカイア(KAIA)が誕生
フィンシア(Finschia)とクレイトン(Klaytn)が共同で進める新たなブロックチェーン「カイア(Kaia)」のメインネットがローンチされた。
2024年1月16日、両財団がそれぞれのガバナンスメンバーに対し、ブロックチェーン統合の提案を提示。その後、両ガバナンスによる投票が実施され、2月15日に最終承認された。
この統合により、フィンシアのネイティブトークン「FNSA」とクレイトンの「KLAY」は、新しいトークン「KAIA」へと移行している。
統合されたチェーンは、CosmWasm(コズモワズム)およびEVM(イーサリアムバーチャルマシン)の両方の仮想マシンに対応する予定で、フィンシアがCosmWasmを、クレイトンがEVMをサポートしている状況だ。
両仮想マシンへの対応により、コスモス(Cosmos)とイーサリアム(Ethereum)の開発者がそれぞれアクセスでき、互いの技術的な利点を生かしつつ、2つのエコシステム間での相互運用性が向上すると見込まれている。
KAIAエアドロップ実施中
現在、「KAIA Epoch 1」と名付けられたエアドロップキャンペーンが進行中だ。
このキャンペーンでは、約420万ドル相当のトークンが配布される予定であり、その規模の大きさが注目を集めている。
KAIA Epoch 1の詳細
「KAIA Epoch 1」は、3000万$KAIAを配布する計画であり、現時点の市場価格では総額420万ドルに相当する。キャンペーンは2024年10月から3ヶ月間にわたり実施され、期間中には追加のエアドロップや新規プロジェクトが投入される予定だ。また、ポイントプログラムには「ブースト機能」が備わっており、早期参加者は効率的に多くのポイントを獲得できる仕組みとなっている。
このキャンペーンでは、参加者が複数の報酬を受け取れる点が特徴だ。獲得可能な報酬には以下が含まれる。
- KAIAポイント
- 参加プロジェクトからのポイント
- D2I(Decentralized-to-Incentives)プログラム報酬
- DeFiプロトコルからの利益
これに加えて、流動性提供を通じたリワードも得られる。
これらの仕組みを活用することで、参加者は一般的なDEXを利用する場合以上に多様な利益を享受できる。
「KAIA Epoch 1」は、複数の報酬機会を提供しながら、参加者に効率的な資産運用の選択肢を提示するキャンペーンだ。
例えば、DeFiプロトコル「Capybara」を利用すると、USDTステーブルコインを預けることで年間15%のAPRを獲得可能。
このAPRにはKLAYのリワードが含まれる。また、「KAIAポイント」のほか、「CAPYポイント」やゲーム内クレジットである「WOMPETSポイント」も併せて獲得できるため、報酬の四重取りが可能となる。
特にDeFiプロトコルを活用することで、トークンの四重取りが可能となる点が大きな魅力だろう。興味がある場合は、早めの参加がポイント獲得の鍵となる。
クレイトン(KLAY)とは?
名称 | KLAY、クレイ |
ティッカーシンボル・通貨単位 | KLAY |
基盤のブロックチェーン | Klaytn |
価格* | ¥49.58 |
時価総額* | ¥188,595,915,139.16 |
時価総額ランキング* | 3079位 |
取り扱いのある仮想通貨取引所 | BITPOINT |
※KLAYは現在フィンシア(FNSA)と統合し、新たにカイア(KAIA)という通貨が発行されています。
仮想通貨KLAY(クレイ)は、DAppsの開発や独自トークンの発行が可能なブロックチェーンプラットフォーム「Klaytn(クレイトン)」の基軸通貨で、Klaytnにおいてネットワーク手数料の支払いなどに用いられる。
Klaytn(クレイトン)は、韓国の人気メッセンジャーアプリ「カカオトーク」などを手がける大手IT企業、株式会社カカオの子会社が、2019年6月に開発・ローンチした。
KLAYの時価総額は約188億円で、時価総額ランキングでは3079位*に位置する。*2024年12月4日時点、CoinMarketCap調べ
そんなKLAYは、2022年8月にBITPOINTから、国内の仮想通貨市場への初上場を果たした。
クレイトン(KLAY)の特徴
ブロックチェーンプラットフォームのKlaytn、およびその基軸通貨であるKLAYには、主に次のような特徴がある。
- EVM機能を持つレイヤー1ブロックチェーンである
- 高速・低コストで利用できるプラットフォームである
- 独自のガバナンス構造を持つ
EVM機能を持つレイヤー1ブロックチェーンである
先ほど述べたとおり、KlaytnはDAppsなどの開発ができるブロックチェーンプラットフォームであり、さらにEVM(イーサリアム仮想マシン)の機能を有している。
EVMとは、イーサリアムのスマートコントラクトのコントラクトコードを実行するための、いわゆる翻訳機能のこと。KlaytnではEVMの機能があることによって、イーサリアムにあるDAppsを簡単にKlaytnへ移植することができる。
現状のDAppsの数は、Klaytnよりもイーサリアムの方が圧倒的に多いが、EVMを備えていることからKlaytn上のDAppsも、これからより充実していく可能性があると言えるだろう。
高速・低コストで利用できるプラットフォームである
古参のブロックチェーンの中には、需要過多によって処理の遅延や手数料の高騰が起こる、スケーラビリティ問題に悩まされているものも多い。
一方でKlaytnでは、コンセンサスアルゴリズムにプラクティカル・ビザンチン・フォールト・トレランス(PBFT)を採用することによって、1秒あたりに4,000件ものトランザクション(取引)を処理できる環境を構築した。
また、処理の高速化と併せて、ネットワーク手数料(ガス代)の低コスト化も実現している。
独自のガバナンス構造を持つ
Klaytnではガバナンスの仕組みとして、ガバナンス評議会(Governance Council)を設けている。
評議会のメンバーは、個人のネットワーク参加者ではなく、信頼できる組織に限定されており、具体的には海外取引所のバイナンスや、開発元の親会社にあたるカカオなど、31の企業や団体がメンバーに選定されている。
ガバナンスのトピックは、技術更新や経済面、運営規則に関する事項などで、Klaytnの成長に最適な決定を評議会が下していく。
現在の評議会メンバーは31団体だが、将来的にはより分散化(非中央集権化)を図るためにメンバーの数を50にして、最終的には100まで増やしていく見込みだ。
さらに、DAO(分散型自律組織)もKlaytnの運営に関わる意思決定プロセスに参加できるようになる可能性がある。
クレイトン(KLAY)の価格動向
ここで、KLAYのこれまでの価格動向を確認しておこう。
過去3年間の価格動向
まずは、約3年間の値動きを、KLAY/USDチャートで振り返ってみよう。
ご覧のとおり、KLAYは2021年2月から3月にかけて大きく高騰した。
この高騰は、KLAYそのものの事象が主たる要因ではなく、マクロ経済の影響によって引き起こされたものと見られている。
2020年に新型コロナの感染が世界中で拡大する中、各国政府は経済活動を支えるために大規模な金融緩和政策を取るようになり、それが仮想通貨市場にも金余り相場(過剰流動性相場)をもたらした。
ビットコインやイーサリアムなどのよりメジャーな銘柄は2020年末頃から高騰していたが、それらから一歩遅れてKYAYにも、2021年2月頃から投資資金が大量に流入してきて、暴騰を引き起こした形だ。
ところが、高騰の勢いはわずか2カ月弱で治まり、2021年4月以降は一転して、下落基調に陥っている。
特に、2021年11月以降の下落については、やはりマクロ経済の影響が大きい。
新型コロナの感染が終息して各国の経済活動が活発化すると、人員や資源の供給不足が目立つようになり、世界中でインフレが急速に進行。さらにロシアによるウクライナ侵攻も資源高につながって、インフレを後押ししてしまっている。
各国政府はインフレを抑え込むために、金融引き締め政策を継続的におこなうようになり、それが仮想通貨市場全体に冬の時代を招いた。
KYAYでも大きく価格が下落したのち、2022年6月以降は値動きそのものが乏しくなっている。
KAIAの価格動向
次に、統合された後のKAIAの価格動向を見ていこう。
KAIAはKLAYとFNSAが統合して誕生した通貨だ。2024年10月末に発行された当初は大きく上昇していた。
しかし、その後は2024年11月まで若干の下落過程にあった。
11月までは約13ドル付近で推移していたが、11月以降はビットコインが最高値を更新するなど、仮想通貨市場での上昇が続いており、KAIAも上昇トレンドを形成している。
11月からの約1か月間で約130%もの高騰を見せている。今後の動向から目が離せない。
クレイトン(KLAY)を購入できる取引所
本記事執筆時点(2024年12月)で、KAIA(旧)KLAYの取り扱いがある国内の仮想通貨取引所はBITPOINTだ。
そのため、ここではBITPOINTの基本情報や特徴を紹介していく。
BITPOINT
提供する取引の種類 | 現物取引(販売所・取引所) |
取り扱う仮想通貨 | 27種類 |
最小取引数量 (KLAYの場合) |
現物取引(販売所):買い注文500円、売り注文0.00000001KLAY 現物取引(取引所):取り扱いなし |
取引手数料 (KLAYの場合) |
現物取引(販売所):無料、スプレッドあり 現物取引(取引所):取り扱いなし |
仮想通貨の送金手数料 | 無料 |
その他のサービス | 貸して増やす(レンディングサービス) ステーキング |
公式サイト | BITPOINT公式サイト |
関連記事 | BITPOINTの評判・口コミ |
BITPOINTは、北海道日本ハムファイターズの監督である新庄 剛志氏をブランドアンバサダーに起用したことで話題を呼んだ仮想通貨取引所で、TVCMでその名を聞いたことがある方も多いのではないだろうか。
ユニークな特徴として、新しい仮想通貨の取り扱いに力を入れており、KLAYだけでなくトロン(TRX)やエイダコイン(ADA)などを日本で最初に取り扱うようになったのもBITPOINTだ。
取り扱う仮想通貨はメジャーなアルトコインも含む27種類で、それらに対して500円(販売所の場合)から投資することができる。
また、BITPOINTでは保有している仮想通貨を貸し付けて、貸借料を得られるレンディングサービス「貸して増やす」も提供しており、過去には年利100%という破格の利回りで、KLAYを借り受ける募集がかかったこともある。
特に長期投資がメインの方は、BITPOINTのレンディングサービスを活用することで、より効率的な運用ができるだろう。
クレイトン(KLAY)の購入方法
続いては、先ほど取り上げたBITPOINTを使って、KAIA(旧KLAY)を購入する方法を紹介しておこう。
- BITPOINTで口座を開設する
- 購入資金を入金する
- 「販売所」を使ってKLAYを購入する
BITPOINTで口座を開設する
まずはBITPOINT公式サイトにアクセスして、口座開設を申し込もう。
BITPOINTでの口座開設手続きの流れは、以下のとおりだ。
- メールアドレスと携帯電話番号の登録
- ログインパスワードの設定
- 個人情報の入力
- 本人確認書類のアップロード
なお、口座開設手続きについて詳しくは、以下の記事で別途詳しく解説しているので、BITPOINTに興味がある方はそちらも参考にしてみてほしい。
購入資金を入金する
口座開設が完了したら、KLAYの購入資金を用意して、それを口座に入金しよう。
BITPOINTでは、銀行窓口などから振り込む「振込入金」と、提携金融機関のインターネットバンキングを利用した「即時入金」という2種類の入金方法がある。
どちらを使ってももちろん構わないが、即時入金はBITPOINTが提携している以下の3つの金融機関でしか利用できないので、注意しておこう。
- PayPay銀行
- 住信SBIネット銀行
- イオン銀行
「販売所」でKLAYを購入する
BITPOINTの取引(現物取引)では、BITPOINTとユーザーの間で取引をする「販売所」と、BITPOINTのユーザー同士で取引できる「取引所*」の2種類の取引形式がある。*BITPOINTでの表記は「BITPOINT PRO」
一般的に「販売所」より「取引所」のほう取引コストが低いのだが、残念ながらKLAYの場合は、「販売所」のみでの取り扱いとなっている。利用の際は「販売所」と「取引所(BITPOINT PRO)」の選択をあやまらないように注意しよう。
販売所の使い方は非常にわかりやすく、日本円での購入金額、もしくはKLAYの購入数量のどちらかを決めてから、購入の注文を出すだけでOKだ。
以上、BITPOINTでKLAY を購入する方法を紹介した。
KLAYに投資してみたい方は、この機会にBITPOINTの口座を開設しておこう。
※KLAYは現在フィンシア(FNSA)と統合し、新たにカイア(KAIA)という通貨が発行されています。
クレイトン(KLAY)の今後の見通し・将来性
最後に、KlaytnおよびKLAYの将来性について考察してみよう。
- シンガポールを拠点にしてグローバルな事業展開を目指している
- メタバースにも注力している
- 国内外での上場先の増加が見込める
シンガポールを拠点にしてグローバルな事業展開を目指している
Klaytnは、韓国のIT大手である株式会社カカオの傘下企業がつくったブロックチェーンだが、現在はシンガポールに拠点を置く非営利団体「Klaytn財団」が開発を主導している。
アジア各国へのアクセスがよく、スタートアップを支援する仕組みも充実しているシンガポールから、世界中に事業を展開していく計画だ。
Klaytnを基盤にしたサービスが韓国のみならずアジア圏、さらにはアメリカやヨーロッパなどへ普及すれば、おのずとその基軸通貨であるKLAYの需要も増していくことだろう。
メタバースにも注力している
Klaytnは今話題のメタバースの事業に注力しており、例えば開発プラットフォームとしての参入障壁を引き下げられるように、メタバース専用の開発パッケージを用意するなどの取り組みをおこなっている。
競合のプラットフォームの中には、例えばDecentraland(ディセントラランド)などメタバースに特化したものもあって競争は熾烈だが、メタバースというカテゴリーの中でKlaytnが今後どれほどのシェアを獲得できるのか要注目だ。
国内外での上場先の増加が見込める
先ほど述べたように、Klaytnの基軸通貨であるKLAYは、2022年8月BITPOINTから国内市場への初上場を果たした。
国内市場では、一度どこかの仮想通貨取引所で取り扱いが始まると、立て続けに上場先が増えていくケースが多く、Klaytnにおいても国内での上場先の増加が期待できる。
また、Klaytnはグローバルな事業展開を推し進めていることから、日本以外の国でもKLAYの上場先がまだまだ増えていくかもしれない。
仮想通貨取引所への新規上場の話題は、市場からポジティブに受け取られて短期的な高騰のきっかけになることもあるので、今後そうした話題が出た際は値動きをよくチェックしておくとよいだろう。
クレイトン(KLAY)の予想まとめ
今回は、仮想通貨KLAYについて、その特徴や今後の見通しなどを解説した。
- KLAYは、DAppsなどの開発ができるブロックチェーンプラットフォーム「Klaytn」の基軸通貨
- KlaytnはEVM(イーサリアム仮想マシン)機能を持つ
- 独自のコンセンサスアルゴリズムによって、高速処理と低コスト化を実現している
- 専用の開発パッケージを用意するなど、メタバース事業にも注力している
- 2024年12月現在はKLAYはフィンシア(FNSA)と統合されている
- 2024年4月時点でBITPOINTがKLAYを取り扱っている
※KLAYは現在フィンシア(FNSA)と統合し、新たにカイア(KAIA)という通貨が発行されています。
ブロックチェーンプラットフォームKlaytnの基軸通貨であるKLAYは、2021年4月以降、長期的な下落基調に陥っている。
しかし、将来性を鑑みれば、今は安くKLAYに投資できる絶好のチャンスという、ポジティブな見方もできるだろう。
なお、今後はフィンシアとのチェーン統合も予定されているので、続報を見ながら取引するかどうかを検討してみてほしい。
この記事を通してKLAYに興味を持った方は、今のところ国内で唯一の上場先であるBITPOINTで口座を開設して、KLAYへの投資にチャレンジしてみてはいかがだろうか。