大学側が「面接したい」と思う提出書類を作るには?

 出願に必要な提出書類は多岐にわたる。一般的には、志望理由書、自己アピール書、学修計画書、活動報告書、課題レポート、事前課題小論文、調査書などだ。英検の合格証などの資格認定証は、コピーではなく原本を求める大学もあるので注意しよう。

 書類は原則としてA4サイズで統一する。手書きも可能だが、最近はパソコンでの作成が主流になっている。時折受ける質問だが「手書きでなければ熱意が伝わらないのでは」といった心配は不要だ。普段の学習でタブレット端末を使う機会が増えているからだろうか、「A4サイズ」がどの大きさなのか分からない高校生が少なくないことがむしろ問題で、保護者もこのことは把握しておいていただきたい。

 出願に際しては、要項をマーカーでチェックしながら、提出書類が全てそろったか保護者も一緒に徹底的に確認しよう。これらの提出書類に沿って面接試験が行われるため、これも忘れがちなのだが、提出書類は必ずコピーして保存しておく。

 なお、書類のまとめ方については、前のページに掲載した図を参照していただきたい。自分の長所や得意なことを要領よく、かつ客観的にまとめる工夫が必要だ。その上で添付資料に制限のない限り、自身が載った新聞記事のコピーや賞状などを添えるのもアピールには効果的だ。大学側に「面接してみたい!」と思わせるにはどうしたらよいか、自分自身でよく考えてみよう。

 記載する資格や検定に関しては、必ずしも英検や数学検定など多くの人が保有する実務系の資格・検定だけが対象と考えなくてもよく、食べ物やご当地ネタなどの趣味系資格・検定を併記してもよい。あるいは、部活動での実績や留学経験がなくても、地域でのボランティア活動歴、「推し活体験」なども志望理由書のイメージとは異なる一面や興味・関心の広さをアピールする材料になる。

 出願受け付けの後は、9月上旬から10月下旬にかけて学力試験や面接などが行われ、11月1日以降に合否が発表されるというのが一般的な総合型選抜のスケジュールだが、大学によって日程は異なるので、募集要項をしっかり確認しよう。

 晴れて合格を勝ち得て入学手続きを行う際は、入学金の入金期限を年内に設ける大学が多い。3月入金と勘違いするケースも見受けられるので、これは保護者が必ず確認していただきたい。