2020年入試で出題が増えそうな計算問題
まずは2018年の第3回入試で出題された計算問題を考えてみよう。
Q. 1から25までの整数の積について、次の問いに答えなさい。
(1)この積は2で何回割り切れるか求めなさい。
(2)この積の一の位の数字は0です。ここから始めて十の位、百の位と順に位の数字を見ていきます。最初に0でない数字が現れるまでに、連続していくつの0が並んでいるか答えなさい。
(3)(2)において、最初に現れる0でない数字を求めなさい。
問われていることは理解できても、どのようにして答えを導いたらいいのか、大概の大人は途方に暮れるだろう。ちなみに正答率が20%ほどだった(3)がこの問題のポイントであり、解法の丸覚えでは太刀打ちできない。ここに広尾学園が問いたいことが集約されている。
実際に1から25までを手計算で掛けてみたら、10分過ぎても計算しきれなかった。掛け合わせた数字は「15,511,210,043,331,000,000,000,000」。26ケタにもなる。このようなやり方では時間切れとなり、不合格確定だろう。
では、どのような工夫をすればいいのか。それは要素を削ることである。1から25までを書き出してから、大きな数字を消すため素因数分解ができるかがまず問われる。
そのうえで、10=2×5ということに気付けるかが、正誤の分かれ目となる。
なお、(1)のような問題は他校の2020年入試でも多く出題が予想されるので、確実に解けるようになっておきたい。