大和郷の人気学区「昭和小」
誠之小、千駄木小、昭和小は「3S」と呼ばれる文京区の人気校であり、それぞれ東京メトロ南北線「東大前」「本駒込」「駒込」が最寄り駅となる。いずれも本郷台地の東端にあたる高台にあり、人気校と文教施設がそろったエリアである。
不忍通りと本郷通りに面した昭和小(本駒込2丁目)の学区である本駒込アドレスは、区内でも人気の高級住宅地である。国指定特別名勝「六義園(りくぎえん)」を囲む大和郷(やまとむら)と呼ばれる本郷6丁目は中でも別格。そこには上皇后美智子さまが1年間通った幼稚園もある。ここは大正時代から分譲が始まった最初の山の手と呼ばれるほど環境の整った邸宅街で、一般的な町会の代わりに一般社団法人大和郷会があるほどだ。
昭和小の隣には、東洋学の図書館・研究施設で、三菱財閥ゆかりの「東洋文庫」がある。不忍通り沿いに西に向かうと、広大な理化学研究所の敷地が広がっていた(現在は移転)。その隣には都立小石川中等教育学校がある。
同じ一画にある駕町(かごまち)小は学年2クラスで比較的小規模な学校だが、新学習指導要領の狙いとする「確かな学力」の向上の実現を目指す「学力向上フロンティアスクール」に、区内で指定されている3校の1つ(他は誠之小と窪町小)である。小石川中等教育学校には、特に多くの受検者が2月3日の公立中高一貫校入試日に受けに行くそうで、「9割の子はなんらかの受験をしているようです」(地元の保護者)という。