江戸川学園取手には、中学から持ち上がりで一貫教育を行う3つのコース「医科」と「東大」と「難関大」があり、モチベーション上げるためのさまざまな仕掛けがある

茨城は嵐の前の静けさか?

 千葉から利根川を挟んで東側では、茨城の中高一貫校がある。これから数年間で県立の進学校が軒並み中高一貫化される予定で、私立校にとっては正念場となりそうだ。その意味で茨城の2020年入試は嵐の前の静けさであり、ここでどのくらいの受験生を引き付けることができるかに、今後の運命がかかっているという側面もある。

 茨城でこれから入試が行われる学校に、江戸川学園取手(取手市)がある。第1回(募集定員200人)が1月17日、第2回(同70人)が1月25日、第3回(30人)が2月5日となっており、それぞれ東大Jr、医科Jr、難関大Jrというコースごとに募集されている。出願締め切りはそれぞれ1月16日、24日、2月4日のいずれも23時30分となっている。

 11日時点の出願状況を見ると、男子884人、女子733人の合計1617人となっている。募集人員は300人で付属小からの内進生が90人いる。

 第1回は11日時点では男子393人、女子309人の合計702人だったが、埼玉の受験が終わってから志願者を増やし、現時点ではほぼ前年並みになった。出願締め切りも16日いっぱいに延ばしている。
 
 その他の茨城の学校の入試はいずれも終了している。前年と比較しながらその結果を見ていこう。

 一足早く12月7日に一般入試が行われた茨城(水戸市)の一般前期は、男子3人、女子1人ずつ減ったものの、志願者は119人、82人と前年並みの数字を維持した。2021年から県立水戸第一が中学を併設して中高一貫化する。

 1月5日の東洋大学附属牛久(牛久市)の第1回一般の志願者は男子51人、女子32人で、男子は+9人と伸ばし、女子は▲3人と少し減らしている。

 1月6日の清真学園(鹿嶋市)の前期は、男女とも志願者を増やし(男子+29人、女子+5人)、それぞれ100人、93人と順調な結果となった。

 同日実施の土浦日本大学中等教育学校(土浦市)の第1回は、日本大の人気もあってか、男子+35人、女子+42人で前年比の増加率がそれぞれ+25.2%、+42.4%と大きく伸張している。同じ市内にある県立の進学校「土浦第一」はライバルの水戸第一と同じく2021年から中学を併設して中高一貫化する。

 1月7日の常総学院(土浦市)の志願者は、女子が前年比▲30人と大きく減らして71人となったのに対して、男子は9人増やして117人と対照的な結果となった。