好調な東京女子御三家と女子大付属校
女子は東京と横浜の御三家が募集を締め切っている。
東京では、桜蔭が26人増、女子学院が4人増、そして雙葉が44人増といずれも志願者を増やしている。横浜では、フェリス女学院と横浜雙葉がいずれも36人減なのに対して、横浜共立学園は32人増と明暗が分かれた。神奈川の難関校は東京に上位層を奪われる傾向が続いているからかもしれない。
御三家に次ぐ上位校では、東洋英和女学院が59人増とひときわ目立つ。2回目の入試の日程を変えたことで、セカンドチャンスありと受験生が強気になっているのかもしれない。一方で、頌栄女子学院は35人減で緩和した。
人気私立大の系属校では、立教大への推薦枠を多く持つ立教女学院が20人増、香蘭女学校も出願締め切り当日の公表値では前年実績を1割上回る勢いだ。学習院女子はほぼ前年並みとなっている。
凄まじい勢いなのが日本女子大学附属。表中の240人は23日現在の数値で、29日には最新の状況が公表される予定だが、すでに前年実績を56人も上回っている。募集人員が約90人なので、相当に厳しい入試となる。大学入試でも2019年は女子大人気が顕著だった。その流れが付属校にも及んでいるようだ。
女子校でも、これからまだ出願が間に合う入試がたくさんある。
28日が締め切りの入試の中では、24日時点ですでに前年実績を23人上回っている洗足学園の勢いが目立つ。神奈川の上位層がこの学校に押し寄せている印象があるのは、田園都市線沿線という地の利もあるのだろうか。
29日と30日締め切りの入試には、吉祥女子や鷗友学園女子、大妻など人気校が並んでいるのだが、いずれも前年の数字には及んでいない。特に大妻は2020年入試の大穴校の1つといえそうだ。
24日時点ですでに前年実績を大きく上回っているのが恵泉女学園。ミッションショックの年には志願者が増えるというジンクスもある。校長が交代した跡見学園も前年実績を上回る勢いだ。前年好調だった十文字は緩和傾向にある。穴ということでは、普連土学園も出足は遅い傾向にある。
女子校でも出願締め切りギリギリでの動きが見られそうだが、31日締め切りの入試の中では、1週間前の時点で晃華学園が前年実績に迫っており注目される。
東京女学館は、午前入試こそ前年並みだが、午後入試は前年より緩和気味で今後が注目される。山脇学園は逆に午前が大幅に緩和気味だが、午後は昨年実績に迫る勢いで、今後どこまで志願者数を伸ばすかを見守りたい。
女子校でも1日午後入試を採用する学校が大きく増加、まだ間に合う入試の過半を占めている。短期決戦志向は女子の方が顕著なのかもしれない。神奈川では、神奈川学園が前年より27人増やしているし、1日16時までに持参と駆け込み受験が可能な横浜女学院もすでに前年並みになっており、こちらも今後の伸びが注目される。