英語の検定試験は学習の励みになる

 これまでも、一度も受検したことがない子どもの方が珍しいくらいに、義務教育段階でも実用英語技能検定(英検)を学校などで組織的に受ける流れは強まっていた。

 2018年度の総受検者数は約386万人。中高生がその8割近くを占めているものの、教科化以前の段階なのに小学生以下が41万人強も受検している。今後、この部分の受検者数は増加することが予想される。

 1963(昭和38)年に登場した英検は、児童向けに「英検Jr.」も設けるなど、業容は年々拡大している。4級は1966年と初期にできたが、5級は1987年、準2級は1994年の登場である。

 新型コロナ禍の影響で、会場試験の実施が危ぶまれていたが、7月中旬までに実施予定の2020年第1回検定は、先週末で募集が締め切られた。第2回検定は10月に実施が予定されている。年3回の実施であり、今年からコンピュータ利用の検定(CBT)も始まっているので、受検チャンスはまだまだある。

 試験内容を見ると、5級は中学初級程度、4級は中学中級程度、3級は中学卒業程度と細かく刻んでいる。小学校での教科化に伴い、5級は小学校卒業程度……と、今後は前倒しになっていくのだろう。

  検定受験料(税込み)は、本会場での受検の場合、5級の3000円から 4級3600円、3級5900円、準2級6900円となっている。団体申し込みで学校などが会場を用意する準会場での実施は、4級2600円、3級3900円、準2級4900円とだいぶ割り引かれる。安いわけではないので、そう頻繁に受検はできない。それでも、英検取得者は、主として総得点への加点などで、中学受験では有利に働く。