上位校では準2級を目安に
加点や試験免除に加えて、3級ともなると特待生制度の適用対象にする学校が目立つようになる。神田女学園、東京家政学院、文京学院大学女子などだが、特技は身を助けるだけではなく、親の負担も軽減させる効果が期待できるわけだ。
準2級ともなると、「高校中級程度」の実用性を身に付けているという内容だ。小学校高学年にして高校生並みというのは結構な水準である。帰国生でなくても、「国際」がウリの公立中高一貫校受験者の中には、こうした生徒(女子が多い)もちらほら出てくる。
全体的に試験免除が多い印象だが、もちろん加点や特待生制度(東京女子学園)の対象とする学校もある。男子校(聖学院)や上位の学校(大妻中野、大妻多摩)も顔をのぞかせている点がレベルの高さを感じさせる。
そして、2級である。昭和女子大学附属昭和は英語試験を免除、大妻中野も学科試験免除となる。2級というのは「高校卒業程度」である。帰国生入試で入ってきた生徒と比べても遜色ないわけで、留学を目指してまっしぐら、ということも中学生から可能になるのかもしれない。
なお、学力試験一本で受験生と向き合う難関校では英語検定試験のスコアは、入試で威力を発揮することはないが、いずれ学ぶことなので、取っておいて損することは何もない。
ここまでは英検だけを取り上げたが、「CEFR A2以上」(城西大学附属城西)や「TOEFL Junior670点以上」(聖学院)と、他の指標で示す学校もある。
アメリカへの留学を目指すならTOEFL(トーフル)、連合王国ほかコモンウェルス各国を視野に入れるならIELTS(アイエルツ)で実力を確認することをお勧めしたい。