2月の志願者が増えそうな入試

 ここからは、隔年現象と共学進学校にも目配せしながら、志願者が増えそうな入試を見ていこう。

 2月1日では、東京・品川区にある青稜(1回A)が+60%台半ばで100人超となったことがまず注目される。1日午後のB日程も+20%台後半で予想倍率も4倍近い。2日の2回Aも+40%強、2日午後の2回Bも+10%台半ばと好調で、2020年に続いてその勢いは止まらない。9月模試結果の人気校の時にも触れた1日の女子美術大学付属(1回)は+30%台半ばと人気を保っている。

 例年、御三家の併願校として多くの受験者を集める鷗友学園女子は1日の1回で+30%弱と大きく伸びている。男子同様、チャレンジ校への挑戦をやめたことも背景にあるのかもしれないが、それ以上にここを第一志望とする受験生の増加を感じさせる点が心強い。3日の2回も+20%弱と人気である。その点、同様の立ち位置にあり、3回目の入試をやめて第一志望の受験生確保を狙った吉祥女子は、ほぼ前年並みにとどまっている。

 1日では他に、志願者数100人超となった入試として、東洋大学京北(1回)の+30%弱、普連土学園(1回)の+10%強が目に付く。1日午後では、三輪田学園(1回午後)が+40%台半ばとひときわ目立つ。同じく清泉女学院(2回)も+10%台後半で、志願者数も600人台半ばを超えてその人気ぶりをうかがわせる。

 2日では、志願者数400人超えの品川女子学院(2回)が+10%強、同100人台だが明治学院(2回)も+20%強と好調である。2日午後は富士見(算数)とカリタス女子(3回)がいずれも+40%台後半で勢いがある。

 3日は+20%台半ばの公文国際学園(B)、+20%台前半の桐蔭中等教育学校(3回)、いずれも+10%台後半から半ばの女子美術大学付属(3回)、成城学園(2回)、晃華学園(3回)、+10%台前半の大妻(3回)が人気を集めている。3日午後の注目校は+20%台前半の実践女子学園(5回)だろうか。それでも予想倍率は1倍台半ばと受けやすい。

 そろそろ受験生も焦りだす4日の入試になると、+30%前後に明治学院(3回)、品川女子学院(3回)があり、+20%前後には豊島岡女子学園(3回)と神奈川大学附属(3回)がある。志願者数100人以下では淑徳巣鴨(3回)の+70%強が際立つ。

 ここまで見てきて、共学の難関・上位校の姿がないことにお気づきだろうか。次ページでは、倍率が緩和しそうな穴場校を見ていくことにしよう。