埼玉と千葉の人気上昇入試

 ここからは、前年比で1割以上7月模試の志望者数を増やした入試を中心に見ていく。1月10日から入試が始まる埼玉で、前年比倍増の勢いで300人台後半に乗せたのが16日の栄東(東大特待)である。次いで、10日の大宮開成(1回)と11日の獨協埼玉(1回)がいずれも2割近い増加で300人を大きく超えている。10日の開智(1回)は300人まであと一歩だが、こちらは3割近い伸びだ。

 ついに100人を超えたのが、年々受験生を増やしている10日の青山学院大学系属浦和ルーテル学院(1回)。女子はすでに大人気だが、男子も前年比2割弱の伸びもあって、予想倍率も5倍から6倍へと上積みされた。平均実倍率2倍程度の埼玉の学校としては、破格である。もっとも、12日の2回は2割減らして予想倍率も4倍台前半とまだ受けやすい。

 逆に緩和傾向にある入試としては、14日の開智(先端2回)が1割強の減、18日の栄東(2回)は4割減となるが、いずれも100人台と志望者は少ない。

 志望者数50~99人では、10日の男子校である城西川越(1回)は2倍強と大きく伸ばし、西武学園文理(1回)が2割弱、15日のやはり男子校の城北埼玉(2回)は6割近くそれぞれ増えている。一方で、さいたま市立浦和は1割半減少し、予想倍率も6倍強から5割ほどへの低下が見込まれる。2月5日の立教新座(2回)は2割半減少している。

 1月20日からの千葉では、23日の芝浦工業大学柏(1回)が1割増で600人台半ばに達しており、2割増で600人に迫る20日の専修大学松戸(1回)とともに人気を高めている。

 300人を超えている入試としては、21日の千葉日本大学第一(I期)が2割近くの増、22日の昭和学院秀英(2)が1割増で400人台に乗せた。21年入試でも増加傾向が顕著な20日の東海大学浦安(A)が5割増やして100人台に、25日の成田高校付属(一般)も1割台半ば増やしている。27日の芝浦工大柏(2回)は5割近くの増加となり、23日の1回と合わせて、22年の千葉では一番の勢いを感じさせる学校といえそうだ。
 
 前年比1割以上減で緩和傾向にある入試はわずか三つ。100人台では20日午後の昭和学院秀英(午後特待)が2割半の減。県立東葛飾は1割台半ばの減とはいうものの、それでも予想倍率は9倍を超えており、狭き門であることに変わりはない。