明暗分かれる千葉市とその周辺
次に習志野市・千葉市とその周辺エリアである。昭和学院の姉妹校である昭和学院秀英は渋幕と隣接しているものの、地元からの受験生が圧倒的という点で大きく異なる。渋幕と同じ22日に行われた第1回は、男女の実倍率がほぼ同じで、20年は1401人・3.83倍、21年は1408人・3.74倍と安定的に推移してきた。22年は15日の時点で1270人と前年比9割まで集めた。
昭和学院秀英は、市川第1回が行なわれる幕張メッセに近い地の利を生かし、20日午後特別入試を実施しており、難関・上位校志望者の併願先として人気がある。こちらの入試は女子の実倍率が高いことが特徴で、20年は男子408人・4.52倍に対して、女子416人・8.27倍。21年は男子354人・4.65倍、女子340人・6.26倍だった。22年の志願者数は15日時点で男子339人、女子370人と、女子は前年実績をすでに超えている。
八千代松陰は、約90人を20日と21日の一般入試で募集している。20日に実施される一般20日は、20年104人・1.47倍、21年118人・1.67倍だった。22年は両日合わせて201人と、21年と比べて3割弱増やした。
25日には成田高等学校付属(一般)が実施される。20年と21年を比較すると、志願者数は273人と284人と微増だった。22年は18日に出願が締め切られるが、12月の第一希望入試も2割弱減らしており、一般入試も大きく減らす公算が強い。
ところで、県内には三つの公立中高一貫校がある。1次試験はいずれも12月23日に実施された。志願者数は、県立千葉が21年比5人減の600人だが、男子が7%増に対して女子が10%減っている。東葛飾は同39人増の865人で男女共に増加した。千葉市立稲毛高等学校附属は、22年から中等教育学校に移行し、校名も市立稲毛国際に変更することもあって、21年比41%増の858人・5.4倍と人気が急騰した。県立2校は1月20日、市立稲毛は21日に2次試験を実施する。
この公立一貫校志望者を取り込むための適性検査型の入試も行なわれている。20日の光英VERITASは15日時点で74人とすでに21年実績を上回っている。22日の昭和学院は13日時点で135人が出願、こちらも21年実績を上回りそうな勢いである。一方、21日の千葉明徳は、20年291人・1.04倍、21年209人・1.09倍と同校では最も志願者が多く、人気の入試だが、22年は半分以下に激減する勢いで推移している。