先行きが判然としない5日・6日の状況
3日の入試で合格を得られなかった場合、5日・6日に受験することになる。その前に、表5に4つしかない各入試の合格者数見ると、広尾学園小石川(第5回本科/lSG)44人、三田国際学園(第4回ISC)25人、東京電機大学(第4回)57人、目黒日本大学(第4回)46人とだいぶ少ない。
表5中にはないが、四模試で女子に人気の実践女子(第6回午後)は、21年こそ277人・7.67倍とシビアだが、20年は144人・1.19倍ととても入りやすかった。すでに21年比7割の志願者を確保、現状の勢いで進むと400人に迫るかもしれない。捜真女学校(C)も、実倍率が21年1.09倍、20年1.25倍と受験生に優しい入試だった。22年はやや弱含みで、1倍台を継続しそうだ。
この他にも女子限定だが、日本大学豊山女子(2科〈3〉)1.85倍、神田女学園(第6回)1.04倍、聖園女学院(5次)1.21倍、聖和学院(特待〈3〉)1.33倍など、21年に実倍率1倍台だった救いの手は残されている。
表7にあるように、5日午前にも難関・上位校最後の入試はわずかに残っている。現時点での出願者数は21年実績3~4割が多く、増減傾向を探るのは厳しいものの、出願を2月に入ってから行いたいという保護者の気持ちだけは伝わってくる。
実倍率10倍超もある中、110人ほどの合格者を出す女子難関校志願者最後の希望のとりでである頌栄女子学院(第2回)、男子ではやはり100人近い合格者を出す逗子開成(3次)が4倍前後でまだ救われる。
21年に前年比で実倍率が半減(とはいえ6倍台)した成城(第3回)、9倍台半ばの本郷(第3回)は、現時点ではいずれも21年実績の3~4割の出願状況で、大きく変動しそうもない。大妻(第4回)と洗足学園(第3回)はまだ3割に届かず判然としない。
高倍率の共学校では、渋谷教育学園渋谷(第3回)、広尾学園(第3回本科)、法政大(第3回本科)は3~4割の出願状況で判然とはしないが、渋渋の女子に勢いを感じる。日大第一(2科第2回)は、逆に男子が好調な滑り出しだ。
日本大学(C日程)の実倍率変動は驚異的だが、合格者数が3倍以上も変動したことによる。21年比で5割まで出願されており、中位校として安定した人気がある。国学院大学久我山(ST第3回)も立ち上がりは快調である。
志願者が300人に満たないため表中にはないが、立教池袋(一般第2回)は20人の合格者枠を巡って実倍率10倍前後の戦いとなる。四模試でも女子受験生の人気が高かった跡見(特待第4回)は、20年292人・21年274人が出願して、実倍率は4.52倍・2.37倍だった。22年はいずれも出足は良く、跡見は増加基調にある。
5日午後は、明治大学付属中野八王子(B方式4科総合型)のみが志願者300人超えで、他は100人に満たない入試ばかりとなっており、22年も前年に上積みするペースとなっている。
6日午前は、神奈川の共学校と東京の男子校のみだ。四模試で男子に人気の山手学院(後期日程)は21年比6割の出願で情勢は判然としない。東京都市大学付属(第4回II類)が2倍台なのは、受験率が3割台なのに55人ほどの合格者を出しているからだ。現時点でもすでに21年並みを確保しつつあり、22年もまさに男子受験生最後の希望の地となりそうである。