男子校が弱含みの4日午前
唯一1000人超の芝(第2回)は、ここ数年出願者を減らしてきた。実倍率2倍台半ばと、たいへん受けやすい。出足は鈍いが、この規模と実倍率を維持しそうである。同じく男子校の明大中野(第2回)と高輪(C日程)は実倍率が5~6倍台に乗せたことで、やはり出足は鈍いものの、やや弱含みの展開となりそうだ。
この日は、男女の難関2校が最後の入試を行う。合格者数が70人前後の豊島岡女子学園(3回)は、実倍率7~8倍台とたいへんに厳しい。出足はやはり鈍いものの、他の回と同じく上積みの可能性も見えている。21年にコロナ禍で100人以上減らした聖光学院(第2回)は実倍率も4倍まで緩和した。22年は回復基調で倍率も上がりそうだ。
男子の上位・中堅校が表6の全体の半分を占めている。サレジオ学院(B)の出足は鈍く、若干緩和気味。半分近く固めた世田谷学園(3次)も緩和気味。少々緩和して21年は7.81倍になった巣鴨(III期)は、出足がまだ鈍く弱含み。城北(第3回)も同様となっている。鎌倉学園(三次)の出足はたいへん鈍く、大幅緩和して2倍台に戻る可能性も出ている。
一方で、四模試でも人気だった獨協(第4回)は半分を固めて大幅上昇基調、東京都市大付属(第3回I類)はすでに8割を固めて上昇基調にある。
山脇学園(C)は四模試でも人気だったが、21年に7倍超という実倍率もあってか、出足は鈍い。それでも大きく緩和しそうもないところが山脇の勢いなのだろう。一方、鎌倉女学院(2次)は2倍台を維持しそうだ。
共学校は付属校が並び、出願の出足が良い。東京では、成蹊(一般第2回)が21年比で8割を確保、7割確保の東京農業大第一(第3回)は女子の勢いが強く、いずれも増加基調である。中央大附属(第2回)は足取りが重く、22年入試の狙い目になるかもしれない。20年16.8倍、21年も9.33倍と高かった東洋大学京北(一般第4回)は、さすがに敬遠されたのか出足も鈍く緩和傾向だ。実倍率も、いくぶんマイルドになりそうだ。
一方で、21年は13.3倍と、ずば抜けて実倍率が高かった芝浦工業大附属(第3回)。合格者が男子24人、女子5人だけだったことが原因だが、男子校時代の20年の合格者も36人だったから、狭き門には違いない。21年比6割まで出願が進み、女子は増加基調であり、さらに難化する可能性も拭いきれない。
神奈川では、法政大第二(一般第2回)がまだ3割程度で鈍く、実倍率6倍台を維持するかが焦点だ。四模試で男子に人気の神奈川大附属(第3回)は男女共に増加基調で実倍率7倍を目指す展開になるのか。すでに8割を固めている。
桐光学園(第3回A)は、21年に男子部88人、女子部45人の合格者を出した。ならした実倍率は2倍と、4日午前のオアシスのようである。他に、21年に男子9.5倍、女子7.6倍と大人気だった開智日本橋学園(第4回)は、6割まで確保、大きく伸ばす状況で、10倍超えも視野に入った。