2日以降の女子校の情勢

　再び女子校に話を戻そう。2日午前の注目校は、絶好調の三輪田学園（2回午前・英検利用）で、2023年実倍率3.3倍が7月模試では4倍弱まで伸びたものの、9月模試では3倍台後半まで少し弱まった。他の回の入試も好調なだけに、どのタイミングで出願するかはよく考えた方が良さそうである。

　女子校の場合、2日午前でもマイルドな予想倍率の入試が多い。いずれも実倍率2倍程度の田園調布学園（2回）と大妻（2回）は2倍台前半、同1.4倍の光塩女子学院（2回）は7月模試で緩和傾向だったものが一変して2倍程度まで上がってきた。同1.8倍の江戸川女子（2回）は2倍台半ばと人気を集めている。

　緩和傾向にある入試としては、実倍率3.1倍の洗足学園（2回）が2倍台後半にいささか緩和、同2.9倍の昭和女子大学附属昭和（B・GB・SB）は7月模試の2倍台前半から9月模試では2倍程度まで緩んできた。恵泉女学園（2回）は2倍を切り、湘南白百合学園（2回4科・英語）は同2倍が1倍台半ばと狙い目かもしれない。このタイミングで合格を得たいのであれば、受けやすくてとても受かりやすい神奈川学園（B）、鎌倉女学院（1回）と横浜女学院（C・国際・アカデミー）は外せないだろう。

　2日午後は勢いのある入試がそろっている。その筆頭が実倍率1.9倍の大妻多摩（3回）で、3倍強予想が続いている。1回は緩和気味の普連土学園（2回）は、同1.5倍が2倍強となっているので、第一志望の受験生は初日に受けよう。同2倍の東京女学館（国際）と同2.2倍の十文字（4回）はいずれも2倍台半ばに、同1.9倍の東京女学館（3回）の方は2倍台前半、多摩ほどではないものの大妻中野（3回）は同1.5倍が1倍台後半に伸びている。

　一方で、23年実倍率が3.9倍となった実践女子学園（4回）が3倍台半ばに、同2.5倍の文京学院女子（2回）は2倍強、同2.4倍の富士見（算数）が2倍割れといずれも受けやすい。同2.1倍の清泉女学院（3回）は1倍台半ばとさらに受けやすい。同1.5倍の捜真女学校（B）と日本大学豊山女子（2科・プレゼン）はいずれも受けやすくて受かりやすい状況にあるので、気に留めておいてほしい。

　3日は、東洋英和女学院（B）が絶好調で、実倍率4.6倍が7月模試で5倍台半ば、9月模試で少し緩んでも5倍台前半を維持している。各回人気の三輪田学園（3回）も同様で、同4.8倍から予想倍率6倍のせの状況が続いている。昭和女子大学附属昭和（C）は同4.2倍が4倍台後半へ伸びている。同2倍の東京女学館（4回）も2倍台半ばが予想されている。その点、同1.7倍の大妻中野（4回）は2倍を超えておらず、受けやすい。

　一方で緩和傾向にあるのは、晃華学園（3回）が実倍率2.7倍から2倍台前半に、同1.9倍の鎌倉女学院（2回）と同1.6倍の横浜共立学園（B）はいずれも受けやすくて受かりやすい状況になりそうである。

　3日午後は、佼成学園女子（3回午後）が実倍率3.1倍から予想倍率5倍台後半と大幅に伸ばしている。同1.5倍の聖セシリア女子（A3）は続伸して2倍台半ばに、同2.3倍の十文字（得意）は2倍台後半へ、同1.9倍の玉川聖学院（4回）は2倍台前半と好調である。一方で、同6.7倍にもなった山脇学園（探究サイエンス）は5倍程度まで緩和、捜真女学校（C）は同1.5倍からさらに緩和で、他の回同様、とても受けやすくて受かりやすいだろう。

　4日午前は、人気上昇の入試がめじろ押しである。23年実倍率7.2倍の品川女子学院（3回）は7月模試で9倍のせしたかと思いきや、9月模試では11倍台前半とえらく続伸している。埼玉のトップ女子校である浦和明の星女子（2回）は同4.4倍が5倍にのせ、おおむねその状況を保っている。同3.9倍の田園調布学園（3回）も4倍台前半予想だ。

　同2.2倍の跡見学園（特待3回）も勢いがあり、7月模試で3倍台半ばの予想から、9月模試では4倍台前半と実倍率よりもほぼ倍増している。2回に続いて普連土学園（3回）は同1.4倍が2倍程度に、同1.6倍の大妻中野（新思考力）と同1.8倍の神奈川学園（C）はいずれも2倍強まで増えそうだ。

　4日午前で緩和傾向にある入試としては、実倍率8.9倍の淑徳与野（2回）が7倍台後半に、同7.3倍の豊島岡女子学園（3回）が5倍台半ばに緩む予想とはいえ、上位層の競い合いだけにハードルは高い。その点、同1.8倍の光塩女子学院（3回）は1倍台半ばに緩和しそうで、この時期にしてはとても受けやすくて受かりやすい。午後は、清泉女学院（AP）が同3.6倍から3倍強まで緩和しそうだ。

　5日午前は、実倍率2.6倍の国府台女子（2回）が3倍台後半へ、同4倍の大妻（4回）が5倍弱まで伸びそうな一方で、同5.7倍の洗足学園（3回）は5倍強まで緩みそうだ。5日午後は、日本大学豊山女子（2科3回）が同1.8倍から2倍台前半に伸ばしそうだ。