明星の教育に演劇を取り入れていく
水野 大学の文学部の同級生で俳優・映画監督の塩屋俊が「この小説を映画にしないか」と言ってくれ、脚本づくりもスタートしました。
ところが、それから程なく彼は亡くなり、この話は実現しませんでした。彼はハリウッドでの出演経験もあり、その人材育成システムを日本でも実現しようと「アクターズクリニック」を立ち上げ、鈴木亮平、桐谷健太、向井理、相武紗季、木村佳乃、深田恭子、樹里のみなさんほか多くの俳優を育成しています。松戸国際高校出身の長谷川京子さんも教え子と聞きました。
――そうそうたる人たちですね。
水野 オーディションで選ばれた俳優さんなどが典型ですが、短期間できちんと演じられるようにしてくれ、といった依頼が来るそうです。アクターズクリニックは後継の方が現在も運営しています。
海外では義務教育でも当たり前の演劇を、明星でも取り入れていきたいと思っています。平田オリザさんや蓮行さんが提唱、実践されていますが、学校でも教えれば、コミュニケーション力やいじめの問題解決にも結び付いてくると思います。