目標との乖離が7、8なら秋以降逆転できる可能性も

 目標との乖離(かいり)は、夏時点での偏差値で7、8くらいまでは誤差の範囲です。また偏差値5くらいまでは体調や学校との相性、メンタルによって覆ります。

 秋以降は全員のお尻に火が付くので、頑張っても差が付かないと思うかもしれませんが、塾と連携を取りやり方を間違えなければ取り戻せます。

 ただし、模試の偏差値はあくまでその時点の結果に過ぎないので、ナーバスになりすぎないことも大切です。

 夏休みに子どもが家でのんびりしていると、もっと勉強させなくていいのだろうかと心配になるかもしれません。しかし、基本的には塾の宿題と予習、復習をしっかりとやれば大丈夫です。

 避けたいのは「消化不良」による迷走です。メインで通う塾があるのに、違う塾のテキストを買ったり、個別指導塾に行ったり。新しい問題集に手を出すよりも、メインで通っている塾の課題をしっかりやることが第一です。

「併走」するなら子どものペースで(イメージイラスト)

 子どもにとって、暑い中の通塾だけでも負担なので、親はくれぐれも追い込み過ぎないよう心がけてください。

 特に秋以降は、親は指導者というよりも“応援団”になることが大切です。指導者になってしまうと、親は身内ですから、どの程度厳しくするかというさじ加減が難しい。子どもも、塾の先生には反抗できなくても、親には「うるさい」と言えてしまいます。しかも親は、勉強指導のプロではないのです。

 ただし、子どもの側から「勉強を助けて」と言われたら話は別。一緒に問題を解いたり、暗記を手伝ったりするなど、子どもが望むことをサポートできるように隣に着いて見てやってください。